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2013/04/30(火) 第256回4月27日放送

特選句 

     還暦を過ぎてわかった酒の味             翔空

入選句

題『茣蓙』
     運動会先ずは茣蓙敷くパパの役           なごみ
     ござの上はらり桜のひとひらよ             清香
     花開き茣蓙も開いた酒の宴               英明
     花びらも仲間に入れて茣蓙の上            恭子
     たたみ屋の息子場所取り買って出る        千恵子
     おもいっきり泣ける場所あり茣蓙ひと間       すみえ
     物置で寝ているゴザにいやされる           めぐ

             
題『自由吟』
     青芽吹く古木休んでいけという             重子
     再会に熱く抱きあう春の駅              かほる
                       
 

川柳ヒストリー

      第三者益々話こじらせる            西尾 栞

   川柳結社『川柳塔』の主幹を務めた西尾 栞(シオリ)の句です。
   この句は、個人と個人の話に第三者が入って、話をかえってややこしくした。
  の意味でしょう。時代が変わっても人の心は同じようです。
   西尾 栞は川柳選者として独特の意見を述べています。
   『作者の職業を知り、年齢を知る事が先ず作者を理解し、その作品を理解し、
  その作品を理解することの最短距離だと思ったので、雑詠は先ず名前を見る。
  喜びの句であれば共に喜びの気持ちで、哀しみの句があれば、また共にその
  哀しみの心になって選句にあたる。また、課題吟は名前を見ない。それが川柳
  人を育てる道である』
   これは、一つの考えだと思われます。      
 

選者の一句

    三代の親子で交わす酒の味          正明



    ☆6月のお題は『自転車』               5月末日締切りです。
    ☆7月のお題は『スイスイ』              6月末日締切りです。

    ☆なお『自由吟』は随時、募集しています。



  今回の特選句『還暦を過ぎてわかった酒の味』

   お酒はお酒なのですから、同じなのでは、と思うでしょうが、これは実感句、な
  のだそうです。還暦を過ぎて、人生のこもごもを知り尽くしてから呑むお酒の味は、
  これからが本物、なのでしょうか。私は、未だ、もう少し、遠いのですが、楽しみな
  ような、まだ知らなくても良いような気がします。でも、この句の良さは分かる気が
  します。しっとりした良句だと思います。