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2012年11月の日記

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2012/11/25(日) 第233回11月17日放送

特選句 

    新聞紙の孫の刀はよく切れる           はるママ

入選句

題『侍』
     政界に大した剣士なぜおらぬ            
     平和ボケ武士の一分あくびする          
     父上に以ての外の口答え               
     侍と言われた頃の向う傷              
     侍になれそう十五の心意気              
     フェアプレー侍魂垣間見え               
            
   
題『自由吟』
     老夫婦犬と三人旅愉し                 
     あの世でも夫婦でいよと言われても        
     大層な和紙に包まれ来る粗品             
        

楽々川柳

  『字数の数え方について』
   よく質問されるのが『小さい文字の数え方』です。『っ』『ゃ』『ゅ』『ょ』を一字として
  数えるのか否か、です。
   川柳の場合、自由な作風を認める反面、『中八』『下五』等の文字数に関しては
  守りたい決まりの一つのようです。

  覚えやすいのは『っ』だけが、一字と数えます。
  例えば『やっと』は 3文字 です。
  『電車』は『でんしゃ』、3文字 です。
  『教室』は『きょうしつ』、4文字 です。

   こんな感じです(#^.^#)
   
     

選者の一句

    ハリネズミ ふぅと力を抜きしゃんせ        桔理子


  ☆12月のお題は『12月を感じさせるもの』  11月30日締切です。
  ☆来年1月のお題は『鉛筆』           12月31日締切です。


  今回の特選句『新聞紙の孫の刀はよく切れる』。
  
   すごくほのぼのした素敵な光景が目に浮かびますね!
   お爺ちゃんもお婆ちゃんも甘、甘ですね(#^.^#)
   とっても可愛くて、素敵な一句、お上手だなあって感心しました。

   川柳って、すごいですね!

2012/11/17(土) 第232回11月10日放送

特選句 

    霞が関腹を切らない武士ばかり       おーちゃん

入選句

題『専門』
     侍と言われ無益な腹を切る            
     今の世に主水 吉宗おりません        
     日本の侍うちの爺さまで終りです          
     時代劇三本立てで育てられ             
     荷が重く今の侍ヨレヨレに              
     さむらいジャパン二度ある事は三度ある     
       
   
題『自由吟』
     お湯かけて骨までしゃぶるレンコ鯛         
     日溜りを分けて菊追う車椅子           
     リハビリの痛みの先の薄明かり          
        

楽々川柳

  『ふれあいの祭典/兵庫県川柳際in三木』
    日時:平成24年12月9日(日)
    場所:三木市文化会館
         三木市福井1937番地  ℡ 0794-83-3300
         交通機関 神戸電鉄粟生線『恵比須』駅下車徒歩15分
         (当日は送迎バスが出ます)
    開場:午前10時30分
    出句:出句締切 12時00分
        出句料   1,000円(発表誌呈)
    開会:12時00分
    閉会:午後4時30分

    ちょっと遠いですが、文化会館はなかなか立派なんです!
    どうそ、お越しくださいませ!!!m(__)m
   
 

選者の一句

    優先席無言で責める白い杖        夏牛


  ☆12月のお題は『12月を感じさせるもの』  11月30日締切りです。
  ☆来年1月のお題は『鉛筆』  12月31日締切りです。


  今回の特選句『霞が関腹を切らない武士ばかり』。
  
  お上手だなあ!!!と、感心の一句です(#^.^#)
  本当にもう、永田町には武士は居るんでしょうかね?
  語呂、リズム等とっても良くてすんなり入って来るし、意味もよく解ります。
  時事川柳をこんな風に作れたら良いなぁ!

2012/11/11(日) 第231回11月3日放送

特選句 

    侍は扱いにくいと上司言い          俊夫

入選句

題『侍』
     散り際に美学求める武士 桜              
     はまり役貧乏武士の妻の顔             
     武士道がすたり政治が寒くなる           
     高楊枝そんな御仁はもう居ない           
     二心無き侍は肚太い                  
     雷蔵の写真は奥の奥の箱               
       
題『自由吟』
     ちぎれ雲楽しかったと言いながら           
     コオロギも生き長らえて庭の隅             
     楽しんで毎日過し前進だ                
 
   

川柳ヒストリー

      祝復帰基地がなければもっとよし       令二

    昭和47年(1972年)5月 読売新聞の時事川柳です。
    作者は『令二』と記録されています。
    アメリカ軍の施政権の元にあった沖縄は、昭和45年(1970年)返還協定調印、
   この川柳の発表された時、返還されました。
    選者は『川柳非詩論』を唱えた 石原青竜刀。青竜刀の川柳理論として、『批判
   精神の短文芸術』が挙げられます。
    時事川柳として、当時の民意、世論を詠まれた川柳 をご紹介しました。
     
 

選者の一句

    カレンダーの絵に落着けと諭される      正明


    ☆12月のお題は『12月を感じさせるもの』  11月30日締切りです。
    ☆来年1月のお題は『鉛筆』           12月31日締切りです。



  今回の特選句『侍は扱いにくいと上司言い』。
 
  ううむ、この『侍』は、どんな人の事でしょうか?どういったシチュエーションで『扱い
  にくい』と言われたのでしょうか?
  以前、川柳の一人歩き、という事に触れましたが、川柳は読む人の感じたままに
  受け取っていい、と言われています。
  …なので、私はちょっぴり(曲げない人に手を焼く)皮肉っぽい意も込められている
  のでは、と思いますが…。
  コミカルなワンシーンのように思うのですが、如何でしょう?

2012/11/03(土) 第230回10月27日放送

特選句 

    主婦業の専門コース四十年          めぐ

入選句

題『消える』
     専門店値札確め店入る                
     知る人は専門知識ひけらかさず           
     専門家言いまわしには気をつかい          
     素人の方がズバリとパネリスト            
     専門科増えて受信日また増える            
     お別れはやっぱり涙専門ね              
      
題『自由吟』
     のど元で固有名詞が引っ掛る            
     朝刊を開けば起きる偏頭痛             
     甘い法螺吹けばどんどん寄る出資         
  

江戸川柳

      御相手の碁は勝ちそうで考える
   この川柳は少しひねりのある趣のある句です。
   上句の『御相手』は、『身分の高い人』という意味です。つまり、『身分の
  高い人』の相手に選ばれた実力のある人の、いかに上手に(不自然でなく)
  負けるかを考える、という、意味の深い句です。
   江戸時代、幕府は碁打四家といって幕府公認の技芸として家禄を支給し
  ていたそうです。 この時代からもう『接待〇〇』があったんですね!    

選者の一句

    ときどきは小さな意地も見せておく      ヨシヱ


  ☆12月のお題は『12月を感じさせるもの』  11月30日締切りです。


 今回の特選句『主婦業の専門コース四十年』。
 専業主婦、を『主婦業の専門コース』と詠んだ言葉のチョイスが素晴らしいです!
 そうなんですよね。主婦の知恵、主婦のやりくり。大変な事を明るく元気よくこなさ
 れている姿が浮かびます。素敵な川柳ですね(#^.^#)