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2012/11/11(日) 第231回11月3日放送

特選句 

    侍は扱いにくいと上司言い          俊夫

入選句

題『侍』
     散り際に美学求める武士 桜              
     はまり役貧乏武士の妻の顔             
     武士道がすたり政治が寒くなる           
     高楊枝そんな御仁はもう居ない           
     二心無き侍は肚太い                  
     雷蔵の写真は奥の奥の箱               
       
題『自由吟』
     ちぎれ雲楽しかったと言いながら           
     コオロギも生き長らえて庭の隅             
     楽しんで毎日過し前進だ                
 
   

川柳ヒストリー

      祝復帰基地がなければもっとよし       令二

    昭和47年(1972年)5月 読売新聞の時事川柳です。
    作者は『令二』と記録されています。
    アメリカ軍の施政権の元にあった沖縄は、昭和45年(1970年)返還協定調印、
   この川柳の発表された時、返還されました。
    選者は『川柳非詩論』を唱えた 石原青竜刀。青竜刀の川柳理論として、『批判
   精神の短文芸術』が挙げられます。
    時事川柳として、当時の民意、世論を詠まれた川柳 をご紹介しました。
     
 

選者の一句

    カレンダーの絵に落着けと諭される      正明


    ☆12月のお題は『12月を感じさせるもの』  11月30日締切りです。
    ☆来年1月のお題は『鉛筆』           12月31日締切りです。



  今回の特選句『侍は扱いにくいと上司言い』。
 
  ううむ、この『侍』は、どんな人の事でしょうか?どういったシチュエーションで『扱い
  にくい』と言われたのでしょうか?
  以前、川柳の一人歩き、という事に触れましたが、川柳は読む人の感じたままに
  受け取っていい、と言われています。
  …なので、私はちょっぴり(曲げない人に手を焼く)皮肉っぽい意も込められている
  のでは、と思いますが…。
  コミカルなワンシーンのように思うのですが、如何でしょう?