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2012年12月の日記

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2012/12/26(水) 第236回12月8日放送

*特選句 

    絵手紙の賀状に一句書き添える     すみえ

入選句

題『12月を感じさせるもの』
     年賀状去年と同じ枚数で
     盛り上がる空気に負けて一気飲み
     二十六日迎春モード切り替わり
     正月もただの明日とはぐれ鳥                                 
       
題『自由吟』
     キセルで吸う頃もあったよ煙草歴
     ジャンボくじ当たってからの不眠症
     古希の春まだ少年の好奇心
     干し柿が白粉ふったよ食べごろね          
                     
 

川柳ヒストリー

      収賄に献金とルビ振り 無罪     川上三太郎

    川柳六大家の一人、川上三太郎の、時代を反映した川柳です。
    ああ、面白いなぁ!時事川柳苦手なので感心してしまいます(^^♪
    
    三太郎は句集を発刊した際、時代の記入がなく、配列も年代順にしなかった
   ので作られた時代は不明ですが、『ルビの献金で無罪となった収賄』と詠って
   います。
    平成の大臣は『献金を受け取った、で問題になり、辞職している。献金は事
   実上の収賄だ、の意識が政界にはあるのでしょうか。
    川上三太郎は商社に勤め、のちに川柳の同人として新聞社に勤め、川柳
   欄の選者となり、好評で、月に一万句ほど投句があったといわれています。
   時事川柳・伝統川柳・詩性川柳、そして家族川柳を推進し、川柳人口を広げた
   人物でもあるそうです。『川柳研究』の創始者です。
    もっと、もっと語りたいですが、次の機会に!
   実は、桔理子の大・大好きな川柳作家さんです!!!
     
 

選者の一句

    都心での静寂古寺の庭訪ね      正明


   
    ☆来年1月のお題は『鉛筆』           12月末日締切りです。
    ☆来年2月のお題は『炎(ひ・ほのお)』     1月末日締切りです。

    ☆なお『自由吟』は随時、募集しています。



  今回の特選句『絵手紙の賀状に一句書き添える』。
 
  心憎いですねぇ(#^.^#)絵手紙で頂いた年賀状、嬉しいでしょうね!
 しかも、一句添えてある。本当に心のこもった年賀状ですね。作者の心の
 温もりがフワリと感じられて、特選句に頂きました。
  私も毎年、一句、賀状に添えるんですけど…これがホントに四苦八苦!
 
  素直な一句、添えれたら良いんですけど(^_^;)

1: ようこそ川柳広場へ 『なごみ様 明けましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いいたします。 『炎』のご投句ありがとうございます! 今年6月...』 (2013/01/02 23:23)

2012/12/14(金) 第235回12月1日放送『みっきぃ賞』発表

    皆咲けば百花繚乱妻の庭     椙本紋太

24年6月~11月 みっきぃ賞ノミネート句


     塩梅を八十路の春の日溜まりで                
     辞書めくる ああ新しい大発見
     愛の塩それが私のかくし味
     塩漬けはへそくり貯めて買った株
     減塩をマイブームへと読み換える
     あれこれとプランばかりで飛び立てず
     待ってたの初年金で旅プラン
     苦労して立てたプランに子が乗らぬ
     停電も乙なもんだよお月さん
     消えてゆくものの重さよ命の灯
     サイダーの泡が弾けて夏 盛り
     道案内頼りの店が消えた町
     手花火の消えた指から秋になる
     専門家想定外で逃げないで
     結論は逃げましょうとは専門家
     主婦業の専門コース四十年
     侍は扱いにくいと上司言い
     霞が関腹を切らない武士ばかり
     新聞紙の孫の刀はよく切れる
     よろい脱ぎ家族と共に囲む鍋
     ああこれが金環日食 夢でない
     淋しくて星を見て吹くハーモニカ
     あんな時もあったと写真笑ってる
     惚れ込んだ私の影が浮かれてる
     堂々と媚びぬ白寿の御発言
         
  

みっきぃ賞発表

   優秀みっきぃ賞  主婦業の専門コース四十年   三木市   めぐ

     専業主婦、と言わず『主婦業』『専門コース』と表現した目付けの新しさ、
    そこにある自負が、爽やかに伝わって来ます。見方をちょっと変えるだけ
    で日常がキラキラする、と気付かせてくれるような素敵な一句です。

   
   最優秀みっきぃ賞  停電も乙なもんだねお月さん  三木市   恭子

     停電、というマイナスな事柄を『乙なもんだね』と言い切った楽しさ!見事
    だと思いました!『ほら、ごらんよ、お月さんが綺麗だねぇ』な~んて会話が
    聞こえてきそう。視覚的にも真っ暗になった町を煌々と照らす月が見えるよ
    うです。リズムも良く、楽しい一句です。

  他、選者のお気に入りの句
    『待ってたの初年金で旅プラン』      敏子さん押し
     『待ってたの』という一言で浮き浮きと旅のプランを立てている姿が見えるよう
    です。とっても楽しい一句ですね!

    『新聞紙の孫の刀はよく斬れる』      夏牛さん押し
     ほのぼのとした楽しい句ですね。お孫さんが斬り付ける度に『うわあぁぁぁ』と
    斬られている姿が浮かびます!

    『よろい脱ぎ家族と共に囲む鍋』     ヨシヱさん押し
     お仕事で戦って帰ってきたお父さんを待っている夕食は家族で囲む鍋。この
    家族を守っているんだ、という自負、そして温かい湯気も漂ってきそうです。

    『堂々と媚びぬ白寿の御発言』       桔理子押し
     カッコいい!ちゃんと自分の意志を貫いて生きてきた凜としたお姿が見える
    よう。こんな風に歳を重ねたいって、憧れてしまいます。

    
   冒頭の川柳は、ふあうすと川柳社創始者 椙本紋太さんの代表句の一つ、
    皆咲けば百花繚乱妻の庭
   目に鮮やかで、素晴らしい一句…と、言いたいですが、私ごときが書けません!
   皆様で、どうぞじっくりとご鑑賞くださいませ!


  ☆来年1月のお題は『鉛筆』   12月末日締切りです。
  ☆来年2月のお題は『炎(ひ・ほのお)』   1月末日が締切りです。

   次回の『みっきぃ賞』発表は来年6月、そして、なんと!第10回を迎えます!
   あああ、頑張ったなぁ…。なんか、ちょっと記念的な事がしたい、って、皆で盛り
  上がっています(#^.^#)

1: 桔理子 『なごみ様 ご投句ありがとうございます!とっても励みになります(#^.^#)放送も頑張りますので、聞いて下さいね!!これからもよ...』 (2012/12/17 16:22)

2: ようこそ川柳広場へ 『なごみ様 『自由吟』のご投句、ありがとうございます! いつもありがとうございます!       桔理子』 (2013/01/02 23:15)

2012/12/02(日) 第234回11月24日放送

特選句 

    よろい脱ぎ家族と共に囲む鍋           春喜

入選句

題『侍』
     裃をエプロンにかえ一か月                
     源平の合戦所登山中           
     影武者は命捨てても陰捨てぬ         
     アラカンの鞍馬天狗で侍知る            
     小心な武士は旗色よく読める            
     なでしこに負けぬ侍ザックジャパン              
      
題『自由吟』
     背伸びして生きる私の疲労感            
     万歩計持たず気儘にゆっくりと             
     追いつけぬ前行く父の拒む背         
  

江戸川柳

   四五年もお講に目立つ縁遠さ
   240年余り前の川柳です。
   お講とは『仏教寺院で宗祖・派祖の忌日に恩徳を講ずるために行われる法会。
  特に浄土真宗のものは有名。(略) 日本史広辞典より』
   つまり、江戸時代のお寺の報恩講の事で、大勢の(若い)男女が正装して集まる
  行事であり、こういう機会は少なく、報恩講で男女の出会いが作られ、その縁で結
  婚、という事が往々にしてあった、つまり、集団お見合いの場でもあったそうです。
   この川柳は(あの人はもう4年も5年も来られている、まあ縁遠い人だ)という内容
  のちょっと揶揄まじりの句ですが、江戸時代の風習の一つが分かる川柳となって
  います。

    

選者の一句

    少しだけ認めてほしい細い葦        ヨシヱ



  ☆来年1月のお題は『鉛筆』   12月末日締切りです。
  ☆来年2月のお題は『炎(ひ・ほのお)』   1月末日が締切りです。


 今回の特選句は『よろい脱ぎ家族と共に囲む鍋』。
  男の人は家を出たら七人の敵がいる、と言いますよね。
  仕事場で『鎧』を身に着け戦って帰ってきたお父さんが家族と食事をする。
 それは温かい、湯気ほわほわの鍋である、という、とってもホッとする素敵な
 川柳ですね。語呂もリズムも良いお上手な川柳です。

1: なごみ 『1月「鉛筆」考えてみますね、投句は何句まで良いのでしょうか? 放送楽しみにしておりますよ~~☆』 (2012/12/15 18:05)

2: ようこそ川柳広場へ 『なごみ様 コメントありがとうございます! 投句の制限はしていないのですが、一つのお題に2~3句の投句が一番多いです。 自由に作っ...』 (2012/12/16 12:57)