ようこそゲストさん

ようこそ川柳広場へ

2013/06/14(金) 第262回(第10回みっきぃ賞)6月8日放送

    樹の上に人間がいて下駄があり      椙元紋太

24年12月~25年5月 みっきぃ賞ノミネート句


     絵手紙の賀状に一句書き添える             すみえ
     穏やかに過ぎて欲しいわこの師走             清香
     スイッチオン川柳広場来年も                 めぐ
     新年の晴れ着を出して除夜の鐘              有子
     家計簿へ赤鉛筆が良く動き                なごみ

     君の名を書く鉛筆は温かい              おーちゃん
     鉛筆の両端にある嘘 誠                おーちゃん
     妬心少しもやして老いを遠ざける              重子
     南向き燃える陽炎寺の屋根                 翔空
     落椿亡母は文箱の中で燃え                 重子

     もう武器にならぬ涙は胃に落ちる             すみえ
     惜敗のシューズ涙はもう捨てる               なごみ
     大粒と小粒の涙使い分け                  英明
     どの涙するか女の底を見る                 喜明
     パソコンの合格通知涙出ず               はるママ

     ござの下に残すあなたの花言葉              重子
     茣蓙敷いて軽い噂を弾ませる             はるママ
     ままごとの一人二役ござの上              はるママ
     美容院まだ迷ってる切る止める               有子
     けんめいに咲いているから切らんとこ           恭子

     赤い糸切ってあなたは空の上                もみ
     からみつく縁を切って五月空                 恭子
     命日に逢える気がして散髪屋                 健
     ワープして母に逢いたし冬銀河               英樹
     還暦を過ぎてわかった酒の味                翔空
               
              
  

みっきぃ賞発表

   優秀みっきぃ賞  鉛筆の両端にある嘘 誠     神戸市   おーちゃん

    鉛筆であるから。消すことも可能な鉛筆だから。鉛筆で書かれた文字の端
   っこに嘘と誠がある…。いえいえ、私ごときに解説は無理です。でも、すごい!
   と、思いました。だから一票も投じました。力不足で解説なんて出来ないです。
    へまな解説は抜きにして句を味わい、感じて頂きたいと思います。

   
   最優秀みっきぃ賞  大粒と小粒の涙使い分け    神戸市   英明

    涙を流すシーンにも様々ありまして…。先生方の見解の一つに「大粒は心か
   らの涙、小粒は脚色の涙」なーんてのもありました。空気を読みながら涙を流す
   のはどんな人でしょう?女性!とは男性の先生方の意見でしたが、女性とは限
   らないけどなぁ!子どもって、使い分けませんか?特に末っ子ほど…。ちなみに
   私は末っ子です(^_^;)
    いかにも川柳っぽい、楽しくて穿ちの効いた一句です!


  他、選者のお気に入りの一句
    『妬心少しもやして老いを遠ざける』    敏子さん押し
    妬心(ジェラシー)であれ何であれ、少し燃やして「老い」を遠ざける。女性なら
   ではの柔らかさで(まだまだ!)と表現されていて、好きな一句、と敏子さん。

    『ままごとの一人二役ござの上』     ヨシヱさん押し
    可愛らしい、微笑ましい情景が浮かぶ一句です。誰と誰の役をこなしているの
   でしょう。けっこう女の子は巧みです。ほっこりさせられますね、と、ヨシヱさん。

    『けんめいに咲いているから切らんとこ』  夏牛さん押し
     平仮名が多くて柔らかく、優しさが滲み出ていてリズム良く。特に下五の「切
   らんとこ」の表現が絶妙です。「この句、好きだー!」と、夏牛さんでした。

    『命日に逢える気がして散髪屋』       正明さん押し
    命日に、逢える気がする、それは大切な人だったのでしょう。お彼岸の頃投句
   された自由吟でした。「散髪屋」という表現が絶妙。グッときました、と、正明さん。

    『赤い糸切ってあなたは空の上』        桔理子押し
    泣けちゃいましたので!素直な言葉で作られた一句ですが、「空の上」、真っ
   青な空が浮かびました。切なくて愛おしい、そんな一句だと思います。

  
   
    樹の上に人間がいて下駄があり
   冒頭の川柳は、ふあうすと川柳社創始者 椙元紋太さんの代表句の一つです。



  ☆7月のお題は『スイスイ』            6月末日締切りです。
  ☆8月のお題は『だから』             7月末日締切りです。


   次回の『みっきぃ賞』発表は12月です!
   5月~11月ご投句頂いた中の「今日の一句」から選ばせて頂きます。
   『ようこそ川柳広場へ』も早、5年!皆様のおかげで長寿番組の仲間入り、、、
  に近付きました。これからも一緒に川柳を楽しみませんか?!

   これからも、どうぞよろしくお願いします!m(__)m