▼ 2017/01/21(土) 第451回1月21日放送
■入選句
題『翔く』若鳥の翔き無情打つ氷雨 幸二
皆思う天翔いて星掴む 富夫
翔いて失敗をして翔いて めぐ
翔いて着地の無事を祈る母 喜佐男
四月には最後の孫も社会人 瑠璃子
さあ翔ぼう想像力はたんとある 寿美代
題『自由吟』
萎えてゆく心鏡に問うたとて 喜明
弁解はしない私の自尊心 恵
針の穴するり通ってきた噂 千恵子
踏まれても花は黙って咲いている 節子
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今回の特選句『嬉しくて寂しい吾子の翔く日』
ああ、この気持ち!本当によく分かります。
反抗期もあった、じりじりと焦ったり悩んだり。だけど、それでもや
っぱり可愛い我が子。
『吾子』と呼び掛けられていて愛おしいという想いがいっそう伝わ
ってきます。その子の巣立つ日、ああ、大きくなった。
巣立つ我が子の姿は誇らしくもあるけれど、寂しいのです。
『嬉しくて寂しい』とても素直に詠まれて、続いて『吾子の翔く日』
と詠まれており、晴れやかさと誇らしさ、愛おしさ、いろんな気持ち
がない交ぜになっていて良い句だなあと思いました。
親心がすんなり入って来て、共感しました。
(桔理子)
▼ 2017/01/21(土) 第450回1月14日放送
■入選句
題『翔く』翔いた若い日もあり半世紀 としや
メジャーでもきっと翔く二刀流 俊博
白鷺の翔く戦のない世界 麦人
締めてるが諭吉翔く年の市 洋子
東京で翔く夢を持つ十代 恭子
居心地が良すぎて我が家飛び立てず 一本杉
題『自由吟』
心から出したい人に書く賀状 氷筆
口揃えどの科の医者もそれ加齢 一徳
性善説信じ信じて日日愚直 わか子
夫婦喧嘩二人の仲を巻き戻す 敏明
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今回の特選句『パートナーの支援のおかげ はばたける』
本当にそうだなと思う納得の一句です。私が川柳に打ち込める
のもパートナーの理解のおかげです。行っておいで、って言って
貰えるのと、また行くんか?って言われるのとでは本当に大きな
違いがあります。ああ、感謝!
理解のある主人のおかげ、と詠むのではなく『パートナーのお
かげ』と表現されているのが良いなぁと思いました。『パートナー』
と表現される事によって、定年後の夫婦の気持ちの在り方が伺え
る気がしました。
第二の青春を謳歌出来るのも寛容なあなたのおかげ、と感謝の
気持ちが素直に伝わってくる素敵な一句だと思います。
桔理子
▼ 2017/01/21(土) 第449回1月7日放送
■入選句
題『翔く』はばたいて低空飛行それもいい 寿々
飼育員が翔き仕込むコウノトリ 氷筆
あの雲にのればふる里行くそうだ 喜明
体力も気力もあった飛んでいた 益弘
羽搏くと去年も書いてある日記 千恵子
天翔る竜をうらやむ酉生まれ 洋子
翔いて紙飛行機は雲になる 敏明
題『自由吟』
長生きの秘訣毎日超多忙 無球
耳そうじ母のぬくもり膝まくら しゅういち
むずかしい言葉はいらぬ手を握る 麦人
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今回の特選句『島唄と新酒に酔って鳥飛ばす』
新酒は秋に収穫したお米で醸造したお酒の事で、最近は『寒造
り』12月~2月頃のお酒を言うそうなので、ちょうど今の季節だと
思います。
どのような集まりだったのでしょうか。沖縄の民謡『島唄』を聞か
れて、それとも一緒に歌われたのでしょうか。遠い故郷の唄を歌い、
新酒を味わい、そして心地良く酔って。この新酒も故郷のお酒だっ
たのかも知れません。
『鳥飛ばす』、この鳥は作者の心でしょうか。心が故郷に飛んで
いく…望郷の想いが伝わる気がしました。
賑やかな楽しい宴、その楽しさの中に望郷の想いが込められて
いる気がして胸にグッとくる一句だと思いました。
桔理子
▼ 2017/01/21(土) 第448回12月31日放送
■入選句
題『埋める』埋めもどす手際のよさにある不安 恵
またかいな三面記事の寒いこと 行兵衛
ポッケの穴埋めて も一度夢を見る わか子
千年を埋めて仏が座る杉 まこと
一年の赤字を埋めるジャンボ籤 めぐ
家計簿のマスを埋める特売日 義樹
題『自由吟』
TPO考えてない腹の虫 一本杉
一言も喋らず餅を焼いている 喜八郎
マイナンバー今どうしてる年の暮れ 喜佐男
おしゃべりなヘルパーさんが来て疲れ 聖也
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今回の特選句『水漏れがつづき埋まらぬ溝の幅』
じっくり読むとなかなか、胸に応える一句です。こういう事はあるも
のですね…。
『水漏れ』ですから、ごく少量だったのでしょう。ちょっと気になるけ
ど、程度の量だったのでしょう。しかし、気が付くと溝が出来てしまっ
ている。この溝を埋める事が出来ない、とは、本当に辛い状況なの
でしょう。
『水漏れがつづき』という表現は凄いと思いました。冷たさやじわ
じわと拡がっていく感じが良く表されている気がします。作者の視
線が切ないです。
人と人、人間関係の危うさ、難しさを詠まれた秀句だと思いした。
桔理子
▼ 2017/01/21(土) 第447回12月24日放送
■入選句
題『埋める』その胸に顔を埋めた過去幾度 氷筆
鉛筆を舐めなめ埋めてゆく予定 節子
亡き父の記憶を埋める七回忌 俊博
娘が嫁ぎ隙間を埋めるポチがいる 有子
抜けた穴待ってましたとすぐ埋まる 一本杉
出る杭も埋もれる杭もある社会 英明
題『自由吟』
物が無く欲も無かったあの時代 一徳
多機能は要らぬ炊くだけ洗うだけ わか子
よく来たね ばあちゃんの味茶碗蒸し 喜佐男
ガンですと平気で告げる若い医者 聖也
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今回の特選句『わが家にも埋蔵金があるらしい』
埋蔵金といっても徳川の埋蔵金等でなく、この句は時事吟です。
ああ、こんなニュースあったなあ、と思って調べてみると…。最初
に句を読んだ時の印象と違ってきました。作者の詠まれた意図は
どちらなのでしょうか?
最初は楽しい句、クスッと笑える句だと思いました。埋蔵金という
のは、しっかり者の奥様の箪笥預金、へそくり、ファンド等々、ご主
人の知らない財産があるらしい、という風にとらえていました。ニュ
ースの『専業主婦・埋蔵金』だけ耳に残っていたので。
でも、よく調べてみると扶養手当が無くなるとか。専業主婦の埋
蔵金が危うくなる、みたいな記事でした。
『へえ。わが家にも埋蔵金があるらしい。知らなかった。扶養手
当が埋蔵金?何をおっしゃる』 みたいなシニカルな一句のように
思えてきました。私はシニカルな方が面白い気がします。
桔理子
1: ようこそ川柳広場へ 2017年03月01日(水) 午後4時21分
初投句の皆さま、ありがとうございます!
たくさんのご投句、嬉しく思います!頑張らなくては!
ブログが滞ってしまって本当に申し訳ありません。
これから頑張ってアップしていきますので、よろしくお願いします。
m(__)m
小池桔理子