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2016/09/03(土) 第431回9月3日放送

特選句 

     決めてんか切り取り線が騒ぎ出す      喜佐男

入選句

   題『買う』
     買う服はみんなモデルに似合ってる        恵
     百円で片付けられる部屋に住む          葵
     淋しさに負けて買い物依存症         寿美代
     また邪魔なやせる器械を買ったのか      聖也
     その喧嘩買った おつりはいらないよ    喜八郎
     Gパンは破れ具合が決め手です         喜明
     あと五分待てばお安く買えるわよ       瑠璃子
   題『自由吟』
     理屈では収まりつかぬ腹の虫          麦人
     朝起きて見える歩ける感謝する      しゅういち
     やましいと惚ける老いの悪い知恵        洋子
 

選者の一句

    施術後の視野には違う世界観         ただじ




    ☆10月のお題は『テンポ』     9月末日締切りです。
    ☆11月のお題は『腰』      10月末日締切りです。    

    ☆ なお『自由吟』は随時、募集しています。
 

投句の宛先

    ☆ 葉書・封書   〒673-0493 三木市エフエムみっきぃ
    ☆ Fax番号     0794-86-1761
    ☆ e-mailアドレス  melbo@fm-miki.jp
    ☆ ブログ・コメント欄
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   今回の特選句『決めてんか切り取り線が騒ぎ出す』

    句の始まりの『決めてんか』、何とも軽妙な出だしです。焦れている
   様な、呆れている様な、困った様な、そんな様子を柔らかい関西弁で
   切り出して巧みだと思います。

    『何を』が言葉にして表現されていないので、読み手の想像は膨らみ
   ます。読み手自身の経験に委ねているのです。そして『切り取り線が』
   『騒ぎ出す』なんて、比喩が楽しいと思います。

    この句、私は2つの視点を考えました。一つ目は、決めあぐねてい
   るのは作者で、その優柔不断さに焦れているのも作者です。切り取り
   線にもう一人の自分を重ねて決断を迫っている。
    二つ目は、なかなか決断を下せない相手に作者がしびれを切らし
   ている様子です。『切り取り線』は作者の心の声なのでしょう。

    私は、前者の方かなと思ったのですが、どちらであっても面白い表
   現だなあと思いました。
                                  (桔理子)

1: 上山堅坊 2016年12月20日(火) 午前8時20分

発表はフルネームでお願いいたします。
自分以外の方がさっぱり分かりません。

2016/09/03(土) 第430回8月27日放送

特選句 

     山盛りの書類を寄せて昼を食う       ヒッシ

入選句

   題『山』
     あの峰に十七歳の僕がいる         真理子
     映像に山の空気を贈られる           克子
     人よりも規律を守る猿の山           英樹
     子や孫に押しつけ国債山積に         聖也
     猛暑にて山彦さえもだらけてる         益弘
     助けてと云わないでくれ冬登山         俊六
   題『自由吟』
     万病に笑いの種を処方する           麦人
     モナリザの笑みをまねてる朝鏡       わか子
     楽しいと思えるひとつあれば良い     しゅういち
 

選者の一句

    寝転んだ経済無理に起こさない         正明



    ☆10月のお題は『テンポ』     9月末日締切りです。
    ☆11月のお題は『腰』      10月末日締切りです。    

    ☆ なお『自由吟』は随時、募集しています。
 

投句の宛先

    ☆ 葉書・封書   〒673-0493 三木市エフエムみっきぃ
    ☆ Fax番号     0794-86-1761
    ☆ e-mailアドレス  melbo@fm-miki.jp
    ☆ ブログ・コメント欄
                『コメント』欄にご記入いただき、上の『非公開コメント』に
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   今回の特選句『山盛りの書類を寄せて昼を食う』

    この句を読んで真っ先に目の前に浮かんだのは…我が家のパソコン
   の前。我が家はデスクトップを使っていて、ほとんど私専用状態ですが、
   時々、主人も息子も使います。ちょっとでも物を動かそうものなら『アカン
   やん!待って、私が退ける!』と偉そうですが、私が悪い。分っています。
   しかし、積んでいるだけに見えても私なりの秩序というのがあって…。

    この句は、ヨシヱさんがコメントされたように『私のパソコンの前』を詠
   まれたのではありません。お仕事の職場の机の上の事でしょう。無造
   作に置かれている書類。山積みになっている中で忙しくお仕事をされて
   いると思ったら急に書類を寄せて、小さなスペースを作った。何をする
   のかと見ていると、お弁当が出て来て…。
    そんな情景が浮かんできます。働き盛りのサラリーマンの一コマでし
   ょう。

    たった十七音字の川柳ですが、活気のある情景が浮かんで、楽しい
   佳句だと思います。
                                     (桔理子)