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2016年8月の日記

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2016/08/27(土) 第429回8月20日放送

特選句 

     山ほどの褒め言葉より心付け        敏晴

入選句

   題『山』
     夜明け待ち六甲山をまず眺め        有子
     老妻と苦楽を共に幾山河           麦人
     ラッシュアワー百名山が泣いている    千恵子
     海と山どちらも好きヨ 夏が好き       めぐ
     峠こえ荷物は孫に今日の宿         四郎
     山の神こだまで元気授けられ     しゅういち
   題『自由吟』
     萎えてゆく齢のまたも向い風         喜明
     おはじきが出来る位の飲み薬        義樹
     多数決で決まりくすぶる胸の内        堅坊

 

選者の一句

    雨有情ひとりぽっちの火が点る      ヨシヱ



    ☆10月のお題は『テンポ』     9月末日締切りです。
    ☆11月のお題は『山』       10月末日締切りです。    

    ☆ なお『自由吟』は随時、募集しています。
 

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    ☆ 葉書・封書   〒673-0493 三木市エフエムみっきぃ
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    ☆ e-mailアドレス  melbo@fm-miki.jp
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   今回の特選句『山ほどの褒め言葉より心付け』

    斜交いから眺めてピリッと風刺を効かせた楽しい一句です。…まあね、
   とか、ホントはね、とか思ってしまいます。

    どんなに綺麗ごと言っていても感謝をちょっとした物(正に、物!)で表
   わされると嬉しいのが本音。『物』が『お金』とか『商品券』とか正直嬉しい
   ですね。私の場合『ビール券』でもOKです!(^_^;)

    でも、『山ほどの褒め言葉』と詠っておられるので、もしかしたら口の非
   常に上手い人、というモデルの人が居られるのかも!うんざりするような
   美辞麗句聞かされるよりは『心付け』って気持ちが沸くのでしょうか。

    言葉を選んで風刺を楽しく味わうことの出来る一句だと思います。
                                     (桔理子)


    

2016/08/13(土) 第428回8月13日放送

特選句 

     御巣鷹に今年も浸みる蝉しぐれ        俊博

入選句

   題『山』
     下宿屋の山盛り飯にある情け         一徳
     古里に富士の名のつく山がある        隆太
     山の日が祭日になり海へ行く        千恵子
     銭湯に四季折々の富士がいる         益弘
     氷山が見せぬ部分にある脅威         敏晴
     どの人もそれぞれの山越えて今       れおん
   題『自由吟』
     八月の夾竹桃は戦火(ひ)の臭い        はな
     年金の許容範囲で呼吸する         喜佐男
     詳しくはホームページといわれても       晴俊
 

選者の一句

    お互いに老けたね 遠く花火がドン      桔理子



    ☆10月のお題は『テンポ』     9月末日締切りです。
    ☆11月のお題は『腰』      10月末日締切りです。    

    ☆ なお『自由吟』は随時、募集しています。
 

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   今回の特選句『御巣鷹に今年も浸みる蝉しぐれ』

    日航機123便墜落事故から31年が経ちます。あの事故以来、この
   悲劇を二度と起こさないと、整備や規約など見直され改定されたと
   いいます。一瞬にして多くの人命が奪われる飛行機事故の恐ろしさ
   と、私にはもっと印象に深く残ったのが、この機の乗客には多くの働
   き盛りのビジネスマンが乗っておられた事、そして、その方々が残さ
   れた家族に宛てて遺書を書かれていた事でした。

    機の異常があって墜落を余儀なくされ、ダメージを最小限にと御
   巣鷹山に運んだのでしょう。機はダッチロールを繰り返し30分余り
   飛んでいたそうです。その恐怖の中で書き綴られた遺書の無念と
   愛情と意志の強さを想うと本当に泣けました。焼失して届かなかっ
   た遺書もあった事と思います。

    『蝉しぐれ』の句は本当にたくさんあります。しかし、この句の『蝉
   しぐれ』は耳に切なく重く、御巣鷹山に、御巣鷹山にお参り登山をさ
   れる方々に、そして読む私たちにも浸み入る気がしました。
                                     (桔理子)

2016/08/06(土) 第427回8月6日放送

特選句 

     優しさが欲しくて今日も山を見る         浩

入選句

   題『山』
     山の端に夕陽 昭和の色をして        喜明
     国会と高崎山は相似形             幸二
     山積みの淋しさ臭うゴミ屋敷         寿美代
     八月の海山ざわわ鎮魂歌          わか子
     いつからか姥捨て山は町の中         恭子
     山男自然を愛すきれいな目           めぐ
   題『自由吟』
     忘却はさせぬ葉月のきのこ雲         麦人
     五輪旗へ熱く燃えてるアスリート        野薫
     ポケモンGO予定はずれの夏休み        寿
 

選者の一句

    個性という帽子被って生きている       ただじ



    ☆ 9月のお題は『買う』      8月末日締切りです。
    ☆10月のお題は『テンポ』     9月末日締切りです。    

    ☆ なお『自由吟』は随時、募集しています。
 

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   今回の特選句『優しさが欲しくて今日も山を見る』

    私には『父なる山・母なる海』などという固定観念はあまり無くて、
   この句の山の優しさは山の雄大さという事だろうと受け取って、素
   敵な句だと思いました。

    何か困った事があったから見上げたのでは無いと思います。日々
   の生活の中でふと見上げるその山は雄々しくもあり、力強くもあり、
   また、ホッとするおおらかな表情も見せてくれるのでしょう。山は猛々
   しいだけではなく、緑に包まれて静かで、数多の命を抱え込んでいる、
   そんな気がします。

    『山』の持つ一面を素直に表現された実感句だと思います。大阪の
   下町で育った私は、ふと羨ましく思う一句です。
                                    (桔理子)