■特選句　

　
　　　　　レクイエム今日もどこかで歌われる　　　　　 　　　　　　　敏晴

■入選句

　　 題『歌う』
　　　　　昭和史へりんごの歌が力くれ　　　　　　　　　　　　　　　なごみ
　　　　　音楽と体育だけは５でした　　　　　　　　　　　　　　　おーちゃん
　　　　　心一つ歌声喫茶青春は　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　寿
　　　　　酒のむと必ず歌うヨイトマケ　　　　　　　　　　　　　　　　　野薫
　　　　　花は咲く　歌を聴くたび涙する　　　　　　　　　　　　　　　　有子
　　　　　輪になって青い山脈でる宴　　　　　　　　　　　　　　　　　つかさ
　　 題『自由吟』
　　　　　山桜思わず拍手してしまう　　　　　　　　　　　　　　　　喜八郎
　　　　　ハグするとおしゃれ心が背伸びする　　　　　　　　　しゅういち
　　　　　針穴を通りドヤ顔してる糸　　　　　　　　　　　　　　　　　　幸二

■選者の一句

　　　　シャツ青く五月病には遠くいる　 　　　　　　　　　　　 　　敏子
　


　　　　☆　７月のお題は『看板』　　　　　　　　６月末日締切りです。
　　　　☆　8月のお題は『疲労』　　　　　　　　７月末日締切りです。

　　　　☆　なお『自由吟』は随時、募集しています。



　　　今回の特選句『レクイエム今日もどこかで歌われる』

　　　　鎮魂歌、魂を鎮める歌、とは何とも悲しい響きです。内戦状態である地
　　　域でテロ行為によって大勢の命が奪われる事件、自爆テロなどと聞くとド
　　　キリとしますが、かつては日本も軍事国家であった頃、開国の頃などは
　　　同じような悲劇が行われていたのだと思います。

　　　　でも、この句に詠われている『レクイエム』はそういったこと以外の自然
　　　災害による鎮魂歌も含まれているのでしょう。むしろ、自然災害による悲
　　　劇の鎮魂歌を詠まれたのかも知れません。

　　　　『今日もどこかで』という表現が、様々な事を思わせ、とても重い一句だ
　　　なと思いました。