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2015年6月の日記

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2015/06/27(土) 第368回6月20日放送

特選句 

 
     遊び過ぎ体 財布に警報が                 有子

入選句

   題『警報』
     医者からの警報妻は倍に言う                有子
     警報機故障団地を皆起こし                   椛
     警報の鳴りっぱなしのこの地球               喜明
     警報の外れ嬉しい休養日                   めぐ
     子の警報受け止め上手やはり母                葵
     孫子には空襲警報聞かせない                益弘
   題『自由吟』
     大将になったが動く駒がない                千恵子
     年寄にスマホ無理とは失敬な                俊博
     正確に書けぬ漢字の崩し書き                敏晴
 


選者の一句

    雨垂れがぽとり 反省強いるよに               敏子
 


    ☆ 8月のお題は『疲労』        7月末日締切りです。
    ☆ 9月ぼお題は『誤解』        8月末日締切りです。

    ☆ なお『自由吟』は随時、募集しています。



   今回の特選句『遊び過ぎ体 財布に警報が』

    つい先日ですが、私、日本酒が好きでして…(大好きでして)美味しい
   お酒についつい度を越して飲み過ぎてしまい(^_^;)二日酔いしたわけで
   すが(~_~;)『警報』鳴り響いていたんでしょうね。聞こえないフリしていま
   した!(✕✕✕)
    この句は『遊び過ぎ』なので『飲み過ぎ』ではありませんが、『体』にも
   『財布』にも、無理していない?今月ちょっと苦しくない?って『警報が』
   鳴っているけど。ハイ!分かってます、分かっているけど。お利口じゃ
   なくてもいいじゃんってその時は思ってしまうんです。
    …私の場合ですが…。
    すっごく共感しました!支持者が多かったのでやっぱり皆さんも経験
   があるのだろうと思います。

    人間だなあ、と自己弁護甚だしい私のパソコンに貼り付けておきたい
   一句です!

2015/06/27(土) 第367回6月13日放送

特選句 

 
     「ほどほどに」が妻の警報第一号               節城

入選句

   題『警報』
     箱根山あれは地球の警報か                 幸二
     ついに出たモテ期警報このままで           しゅういち
     警報へなす術の無い土石流                千恵子
     警報を午前七時に待ってます                 隆太
     警報がすでに出ている骨密度                 恭子
     ローカル線カンカンカンに心澄み                寿
   題『自由吟』
     一人住む八十路の庭につつじ咲く            瑠璃子
     匂い袋詰め替えましょう倦怠期              かほる
     ハルカスの高さ感じる震度3                としや
 


   ☆ 質問をいただきました。
     『亡夫』と書いて、『つま』とは読まないのでしょうか?

    俳句では『夫』と書いて『つま』と読むそうです。『五 七 五』の短詩文芸
   の世界です。一字、一字が大切なので、こういった暗黙の了解、という事
   があるのでしょう。川柳でも『夫』 『亡夫』 と書いて『つま』と読ませている
   句はたくさんあります。
    しかし、川柳は口語体で作るという事が基本なので、最近では、『夫』は
   『おっと』と読むべきではないか、という機運が高まってきています。
    『川柳広場』では、『夫』は『つま』とは読まない、という方向であると解説
   しています。



選者の一句

    よい雨と喜ぶ人と茄子の花                 正明
 


    ☆ 7月のお題は『看板』        6月末日締切りです。
    ☆ 8月のお題は『疲労』        7月末日締切りです。

    ☆ なお『自由吟』は随時、募集しています。



   今回の特選句『「ほどほどに」が妻の警報第一号』

    「ほどほどになさいよ」と、奥様が仰ったのが、警報の第一号だった。
   …後悔されているのでしょうか。
    煙草も「ほどほどに」なさいよ、お酒は「ほどほどに」なさいよ、麻雀は「ほ
   どほどに」なさいよ、etc.…(^_^;)

    「ほどほどに」という言い方に優しさがあって、「警報第一号」にピッタリだ
   と思います。…今では一睨みでシャットアウト、もしくは何も言われなくなっ
   たら淋しいですね(^_^;)

    『警報』などというキツい印象のお題の中で、なんとなく柔らかい、ちょっと
   後悔が滲み出て(今はすごく怒られちゃうのかも)心にじんわりとくる一句だ
   と思いました。

2015/06/06(土) 第366回(第14回みっきぃ賞発表)6月6日放送

    人みなの千秋万歳うたがわず               椙元紋太

26年12月~27年5月 みっきぃ賞ノミネート句

     孫の目に溢れるなみだ五カラット               英明
     ルミナリエ宝石通り腕を組み                  めぐ
     雨ニ負ケ風ニモ負ケル滑走路             おーちゃん

     年の暮れ雨の空港影二つ                   翔空
     空港へ引っ越し荷物ほど持って            おーちゃん
     調子よく頷いたから今迷う                    朝子

     乗っけるか染めるか剃るかこの頭              孝志
     嫁と母僕は両方好きなのに                  聖也
     もう無理と思う向こうに夢光る                知江美

     生一本な少年画布を光らせる                つかさ
     神童か二男二才で光るもの                 としや
     初孫は光源氏によく似てる               おーちゃん

     上役より良い靴 服は着られない              佐知
     OB会元上役は呼ばれない                  無球
     後輩が上司になった日の辞表                孝志

     パワハラを恐れ上司が猫になる              ひろこ
     年金日 空の財布が歌う朝                 千恵子
     おとなしい娘が風呂で歌っている               朝子

     砂糖黍ざわわざわわと反戦歌               ちいこ
     レクイエム今日もどこかで歌われる             敏晴
     イマジンを歌えば胸が熱くなる                英樹

     大丈夫医者の嘘には愛がある                節城
     行く年は戻らず明日に夢をかけ                翔空
     母笑顔 たまに名を当て拍手する           しゅういち
     日脚のび私も一つ芽を出そう                  めぐ



みっきぃ賞発表

    今回の『みっきぃ賞』、『最優秀みっきぃ賞』は一回で決まりました。
    毎回、一人5点の持ち点で入選句を選び、投票する方式で行なっていま
   すが、いつも同点句が幾つか出て再投票をくり返す…パターンでした。
    しかし今回、みっきぃ賞選考14回目にして初めて、一度の投票で『優秀
   みっきぃ賞』 『最優秀みっきぃ賞』の両方がが決定しました!
    ですから『え?……決まった?本当に?…!おお!もう決まった!』という
   感じで選者全員びっくりしました。(^O^)

    もう一つ特徴的だった事は、他の句への投票は見事にばらけました。端
   から端まで一票が入っていた、みたいな感じでした。私自身、持ち点5点、
   迷いに迷って、あと3点くらいの持ち点欲しかったです!



   最優秀みっきぃ賞
    大丈夫 医者の嘘には愛がある         神戸市   節城

    『最優秀みっきぃ賞』の句は、『大丈夫』という出だしにインパクトがあり、
   『嘘には愛がある』と、結ばれた点が本当に良かった、との講評でした。

    『嘘』というマイナスな言葉に『愛がある』なんて、しかもその言葉を発し
   たのは命を預かるお医者様である、というところにこの句の深さがあり、
   私たち選者の心を掴んだのだと思います。
    おめでとうございます!(#^.^#)


   優秀みっきぃ賞
    後輩が上司になった日の辞表          奈良県   孝志

    たった十七音字の川柳に映画のワンシーンのようなドラマを読み取る事
   ができる。それこそが川柳の面白さ、楽しさ、奥深さ、なのだと思います。

    偉そうに言っていますが(^_^;)句の中の、ドラマ。この句は本当に様々
   なドラマを見る事ができます。選者の間でも、こんな事があった、こんな話を
   聞いた、などと盛り上がりました。
    盛り上がりましたが、楽しい一句というわけではありません。

    サラリーマンの悲哀を詠んだ、切ない秀句だと思いました。




  他、選者のお気に入りの一句
    『生一本な少年画布を光らせる』            正明さん
    『生一本な少年』この言葉で少年の性格が浮き上がり、少年が真っ直ぐに
   画布と対峙している姿が浮かびます。力強い、清々しい一句だと思った。
    『生一本な少年』、何とも良いですね!

    『砂糖黍ざわわざわわと反戦歌』            敏子さん
    近頃は何だかきな臭くなってきた気がしてなりません。広大なサトウキビ畑
   に風が渡り、揺らしている情景が無理なく浮かんできます。音も聴こえるよう
   です。時事川柳として心に響いた一句です。

    『嫁と母僕は両方好きなのに』              夏牛さん
    思わず『う~ん』と唸ってしまった。嫁姑問題は時代を超えて永遠のテーマ。
   板挟みの句、いがみ合っている句はよく見かけるのですが、『僕は両方好き
   なのに』…良い見付けですね。本当にその通り。板挟みの『夫』であり『息子』
   は辛いのです!わかります!

    『もう無理と思う向こうに夢光る』            ヨシヱさん
    『もう無理』と、諦めたくなるけど、その向こうに叶えたい夢が、光っている。
    前向きでひた向きさが伝わってくる良い句ですね。無理と思う、その向こう
   にあるのだ、わかりますね!表現も新鮮に思いました。

    『空港へ引っ越し荷物ほど持って』            桔理子
    思わず共感してしまいました!空港ですから海外旅行?そうでなくても遠
   方でしょうか。旅慣れた人は荷物が少ないそうです。『引っ越し荷物ほど持っ
   て』、吹き出してしまいました!
    楽しくてユーモアがあっていい句だなあと思いました。



   次回の『みっきぃ賞』発表は12月初旬を予定しています。
   6月~11月に発表した「今日の一句」から選ばせて頂きます。
   私たちも一生懸命頑張ります!
   ご投句、コメント、お寄せ下さいませ!

   これからもどうぞよろしくお願いいたします。