▼ 2015/06/27(土) 第367回6月13日放送
■入選句
題『警報』箱根山あれは地球の警報か 幸二
ついに出たモテ期警報このままで しゅういち
警報へなす術の無い土石流 千恵子
警報を午前七時に待ってます 隆太
警報がすでに出ている骨密度 恭子
ローカル線カンカンカンに心澄み 寿
題『自由吟』
一人住む八十路の庭につつじ咲く 瑠璃子
匂い袋詰め替えましょう倦怠期 かほる
ハルカスの高さ感じる震度3 としや
☆ 質問をいただきました。
『亡夫』と書いて、『つま』とは読まないのでしょうか?
俳句では『夫』と書いて『つま』と読むそうです。『五 七 五』の短詩文芸
の世界です。一字、一字が大切なので、こういった暗黙の了解、という事
があるのでしょう。川柳でも『夫』 『亡夫』 と書いて『つま』と読ませている
句はたくさんあります。
しかし、川柳は口語体で作るという事が基本なので、最近では、『夫』は
『おっと』と読むべきではないか、という機運が高まってきています。
『川柳広場』では、『夫』は『つま』とは読まない、という方向であると解説
しています。
■選者の一句
よい雨と喜ぶ人と茄子の花 正明☆ 7月のお題は『看板』 6月末日締切りです。
☆ 8月のお題は『疲労』 7月末日締切りです。
☆ なお『自由吟』は随時、募集しています。
今回の特選句『「ほどほどに」が妻の警報第一号』
「ほどほどになさいよ」と、奥様が仰ったのが、警報の第一号だった。
…後悔されているのでしょうか。
煙草も「ほどほどに」なさいよ、お酒は「ほどほどに」なさいよ、麻雀は「ほ
どほどに」なさいよ、etc.…(^_^;)
「ほどほどに」という言い方に優しさがあって、「警報第一号」にピッタリだ
と思います。…今では一睨みでシャットアウト、もしくは何も言われなくなっ
たら淋しいですね(^_^;)
『警報』などというキツい印象のお題の中で、なんとなく柔らかい、ちょっと
後悔が滲み出て(今はすごく怒られちゃうのかも)心にじんわりとくる一句だ
と思いました。