■特選句　

　　　　　竿先がぴくんと揺れる息止める　　　　　　　　　　　　　　　葵

■入選句

題『 匂い 』

　　　　孫たちが寿司屋で学ぶ魚へん　　　　　　　　　　　　　　　　 俊博
　　　　釘煮炊く匂いが春を連れて来る　　　　　　　　　　　　 　はるママ
　　　　切り身なら焼けるし炊ける若いひと　　　　　　　　　　　　　 朝子
　　　　国産魚海に国境などはない　　　　　　　　　　　　　　 おーちゃん
　　　　スーパーのまぐろ解体買っちゃった　　　　　　　　　　　　　 有子
　　　　金魚鉢けれど私は飼われてる　　　　　　　　　　　　　　　　 清香
　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
題『自由吟』

　　　　ソチ五輪精一杯に拍手する　　　　　　　　　　　　　　　　　　　めぐ
　　　　新婚へ義母が長居をして困る　　　　　　　　　　　　　　　　　海童
　　　　語り部の背中しんしん雪のふる　　　　　　　　　　　　　　　　喜明

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

■江戸川柳

　　　　御落馬をいそがしい場で数えて居

　　　　今回の江戸川柳は『平家物語』の中の、戦乱の一場面を面白く詠んだ
　　　句です。なので、史実をよく知っていないと楽しめません。
　　　　『落馬』に『御』が付いているので、貴人の落馬を意味しますが、句その
　　　ものの意味は、戦乱中、忙しい時に貴人の落馬の回数を数えていたそう
　　　だ。あらまあ…。という感じだと思います。
　　　　落馬したのは以仁王（ﾓﾁﾋﾄｵｳ）で、平氏討伐の令旨を発した方です。
　　　この令旨のもとに源頼政が挙兵をしますが、平氏の激しい攻めにあって
　　　以仁王は馬に乗って退却します。しかし、平素は乗馬する必要のない以
　　　仁王は、六回、落馬した、と書かれています。
　　　　すわ、退却だ！急げ！といった緊迫した状況で（六回落馬された）と、
　　　回数を数えていた…。
　　　　江戸時代の川柳人はこの話を知っていて、この句を発表し、この句の
　　　機知を喜んだのでしょう。何だか、江戸時代の川柳人の知的な遊び感覚
　　　にハッとさせられる気がしました。

■選者の一句

　　　　春うらら遊び上手の輪に入る　　　　　　　　　　　　ヨシヱ
　　　

　　　　☆4月のお題は『鳴く』　　　　　　　　　 3月末日締切りです。
　　　　☆5月のお題は『部屋』　　　　　　　　　4月末日締切りです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　☆なお『自由吟』は随時、募集しています。



　　　今回の特選句『竿先がぴくんと揺れる息止める』

　　　　『魚』というお題で『釣り』の句は幾つかありましたが、この特選句の
　　　ように、その瞬間を切り取った句は無く、波の煌きや川の音、驚きと
　　　期待、そんな風景や気持ちが伝わってくる佳句だと思います！
　　　　私は釣りは一度しかした事が無いんですが、初めてヒットした時の
　　　事をとてもよく覚えています。（あ！あ？これかな？）正に『竿先がぴ
　　　くんと揺れ』て、『息止める』感じでした！
　　　　川柳は十七音字のドラマ、と言われています。
　　　　あの夏の日を思い出しました。（*^_^*）

■特選句　

　　　　　商店街ナンパ上手の魚屋さん　　　　　　　　　　　　　　葵

■入選句

題『魚』
　　　　水を得た魚のようなハイヒール　　　　　　　　　　　　　　なごみ
　　　　目が合った箸が止まった活造り　　　　　　　　　　　　　　 恭子
　　　　どうしよう貰った魚跳ねている　　　　　　　　　　　　　　 瑠璃子
　　　　釣竿を持ってうろつく魚ん棚　　　　　　　　　　　　　　　　 英明
　　　　魚では無いぞと鯨汐を吹き　　　　　　　　　　　　　　　　　海童
　　　　ご自慢の魚拓も父の棺に入れ　　　　　　　　　　　　　　　氷筆
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　
題『自由吟』
　　　　今朝もまた新作試す割烹着　　　　　　　　　　　　　　　　俊博
　　　　長生きが福祉破綻となる不安　　　　　　　　　　　　　　　末美
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

■楽々川柳

　　　お便りコーナー
　　寄せて頂いたお便りを時間の限り紹介させて頂きました。
　　楽しいお便り、川柳の事、近況報告、励ましの言葉、本当に嬉しいです。
　　『川柳広場』楽しんで頂けて、嬉しいです！！！

　　また、川柳に関する疑問・質問を受け付けています。
　　こんなこと、聞いて良いのかしら？って思われる事も本当はとっても新鮮
　な事だったりします。
　　私たちも勉強になります、どしどしお寄せ下さい！(#^.^#)




　　　『創立85周年記念　　2014ふあうすと川柳大会　　　（ご案内）　』

　　　　開催日時　　　平成26年4月6日（日）
　　　　　　　　　　　　　午前10時　　開場
　　　　開催場所　　　兵庫県民会館　　９階ホール
　　　　　　　　　　　　神戸市中央区下山手通4-16-3
　　　　　　　　　　　　　※　JR元町・阪神元町駅より北へ徒歩７分
　　　　　　　　　　　　　※　地下鉄県庁前　東1・2出口よりスグ


　　　　宿　　題　　『　文　』　　　　　　　　　　　　　　　　　　　永藤　我柳　選
　　　　　　　　　　　『　愛　』　　　　　　　　　　　　　　　　　　　角本　華峰　選
　　　　　　　　　　　『うさぎ』　　　　　　　　　　　　　　　　　　　新家　完司　選
　　　　　　　　　　　『ステップ』　　　　　　　　　　　　　　　　　森中恵美子　選
　　　　　　　　　　　『飛　ぶ』　　　　　　　　　　　　　　　　　　 大野　風柳　選
　　　　　　　　　　　『 樹 』　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　平山　繁夫　選
　　　　　　　　　　　『自由吟』　　　　　　　　　　　　　　　　　　赤井　花城　選

　　　　出句締切　　12時（各題　２句）
　　　　会　　　費　　2,000円（記念品・発表誌呈）
　　　　懇 親 会　　大会終了後、同会館１０階『福の間』にて。
　　　　　　　　　　　　当日受付　　 会費 5,000円（先着８０名まで）


　　　

■選者の一句

　　　　少数派　俄然やる気を出す左脳　　　　　　　　　　　　　　桔理子



　　　　☆４月のお題は『鳴く』　　　　　　　　　　　 　　３月末日締切りです。
　　　　☆５月のお題は『部屋』　　　　　　　　　　　　　４月末日締切りです。

　　　　☆なお『自由吟』は随時、募集しています。



　　今回の特選句『商店街ナンパ上手の魚屋さん』

　　　　思わずクスリと笑ってしまう楽しい一句です！活気のある、威勢の良い
　　　魚屋さんの声が聞こえてきそうです！
　　　　『ちょいと！そこのお姉さん！』とか『ちょい！ちょい！そこの奥さん！』
　　　な～んて言われると買う気も無かったのに『ええ？』とか何とか言って振
　　　り返って覗き込んで見たり。
　　　　ちゃっかり術中に陥ってるわけですね！
　　　　あれ、何でしょうね！他の人に言われたらお世辞もたいがいに！(-"-)
　　　って思う『お姉さん』って台詞も威勢のいいお兄さん（この人も本当にお兄
　　　さん？）に言われると、つい乗ってしまう。
　　　　まさに、ナンパ上手！！！
　　　　そんな楽しい情景をリズム良く詠まれた一句！見事ですね。(^^♪

　　　　『ようこそ　川柳広場へ』の放送開始から300回を迎えました！
　　　　第一回目の放送は2008年6月7日でした。かれこれ6年！スゴい！！！

　　　　この頃は句を集めるのに必死で奔走しました。
　　　　知り合いの柳人に頼んで句を作って貰ったり、自らも句を作ったり、イケナ
　　イ事ですが先生方の教室の席題のお題にして頂いて、断りを入れてごっそり
　　投句させて貰ったり。タブーを犯しまくっていました(^_^;)
　　　　それでも間が持たないので、今はお題のある句と自由吟の区切りに『獅子
　　脅しの音』を入れていますが、初めの頃は音楽を流していました。クラシック
　　とか、タンゴとか、ジャズとか、ラテンとか。４分くらい流すのですが、『では、
　　ここで一曲、お聴き下さい』って感じで！！！

　　　　ちょっと可笑しくて、懐かしい思い出です。心の中で『この番組、マジで
　　一年持つのかなぁ』って思っていました。
　　　　お便りなんて皆無でしたから！(^_^;)


　　　　その第一回目の放送の時の音源をミキサーの方が探して下さって放送し
　　ました。
　　　　藤原正明さんと、長島敏子さんの当時の声です。(#^.^#)
　　　　本音で言いますと、６年前ですからきっとお声が若いだろうと思ったので
　　すが…。以外にも正明さんは今の方が美声な気がしたし、敏子さんは全く変
　　わって無かったです！！！皆さん、前に出て司会なさったり、講評なさったり
　　されているので、さすがやなぁ！と、思いました。

　　　　ちなみに、この頃は私はまだ同人ではなかったし、局側の人間でしたから
　　パーソナリティさんの『アシスタント』として参加していました。
　　　　パーソナリティも、初代は、大原淳子さん、現在の、山口公代さんは二代
　　目となります。


　　　　この放送では、放送開始の頃からずっと休まず投句、お便りをして下さっ
　　ている方を特別ゲストとして来ていただきました。
　　　　時森めぐさんです！
　　　　来て頂けて嬉しかったのですが、加えて、偶然放送日の3月1日がお誕生
　　日との事、メモリアルになったと喜んでいただけて本当に良かったです。(^^♪


　　　　お祝いの電話（録音）も、村上氷筆（ﾋｮｳﾋﾂ）さんと嵯峨里かほるさんから
　　頂きました！！！
　　　　頑張らねば！と、気合いが入りました。

　　　　それから、私たちのお気に入りの一句を持ち寄り、何故好きか、などなど
　　コメントさせて頂きました。
　　　　下記に列記致します。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　記


　　いささかの酔い春の夜を王者めき　　　　増井　不二也（ﾏｽｲﾌｼﾞﾔ）　　　　　正明
　　来し方は瑠璃色　愛を漂わせ　　　　　　　角本　華峰（ｶｸﾓﾄｶﾎｳ）　　　　　　ヨシヱ
　　花束の中にみんなの顔がある　　　　　　　泉　比呂史（ｲｽﾞﾐﾋﾛｼ）　　　　　　夏牛
　　歩をゆるめてもやがて来る別れ道　　　　赤井　花城（ｱｶｲｶｼﾞｮｳ）　　　　　　敏子
　　ちょっと間の抜けた犬で愛される　　　　　福島　直球（ﾌｸｼﾏﾁｮｯｷｭｳ）　　　 桔理子
　　自転車もブレーキ加減夫婦仲　　　　　　　滝　　寿（ﾀｷｺﾄﾌﾞｷ）　　　　　　　　 めぐ



　　　　今では投句の数も増え、お便りやコメントも頂けるようになりました。
　　　　インターネット（サイマルラジオ）放送を施行する事が出来るようになり、
　　遠方の方からも（甲府市、岡山市、静岡県）ご投句頂けるようになり、とて
　　も嬉しく思っています！
　　　　実は、神戸市、宝塚市、尼崎市などもエリア外なんです！パソコンで
　　聴いて頂けるようになり、これからもたくさんの方に愛される番組をと、心
　　掛けて頑張ります！！！(^_^)v

　　　　これからもよろしくお願いいたします！！！m(__)m