▼ 2013/03/29(金) 第251回3月23日放送
■入選句
題『 涙 』福寿草涙腺ゆるむ花ことば 末美
うす墨の手紙に思うこと あらた 重子
涙目に追いうちかけるPM2・5 恭子
はじめての父の涙で目を覚ます 令子
荒れる世に千羽の鶴の目に涙 翔空
すごいなあ このタイミングその涙 朝子
題『自由吟』
雪の富士新幹線から写メを撮る 節子
おばちゃんになっても恋をする私 清香
遺産なく思い出話し形見分け 和喜
■江戸川柳
大地震五百羅漢の鉢合せ震災は、語り継ぐこと、と言われ続けています。江戸川柳の地震の句です。
五百羅漢は、羅漢、古くは阿羅漢といい、仏教の修行の最高段階の称で、
詳しくは不明ですが、五百人の羅漢が集まったと、江戸の本所・天恩山羅漢
寺に五百羅漢石像があって、名所になっています。
大きな地震で、石像が揺れ、ぶつかり合うほどだった、という意味で、地震の
大きさを詠んだのでしょうが、仏でさえも防ぎようがないのが地震だ、と、羅漢が
最高の修行という方向からも解釈することが出来ます。
江戸の大地震は天保3年11月22日。この川柳はその翌年に作られました。
■選者の一句
ゴミじゃない瓦礫は生きてきた叫び ヨシヱ☆4月のお題は『茣蓙(ござ)』 3月末日締切りです。
☆5月のお題は『切る』 4月末日締切りです。
☆なお『自由吟』は随時、募集しています。
今回の特選句『どの涙するか女の底を見る』
嫌だなぁ!女はみんな、こういう芸当が出来ると思ってらっしゃるようですが、
ごく一部の羨ましい女性だけですよ!…と思うんですが…。女は受け身って言
いますから、こういう強かさは自然に備わっているのかも知れません(^_^;)
『どの涙にするか』女はササッと計算して、その場にピッタリの涙を流してみせ
る。結局負けてしまう男性側の『分かってるのに』負ける優しさなども見え隠れ
するようです。
1: めぐ 2013年03月30日(土) 午前10時54分
3/30の放送で私の小さなお便りも読んで下さって
感激します。ブログの6人衆、はつらつとされて
力をもらいます。一寸前を見ましたら3/16版に俊夫さんの句がありました。川柳友達です。先日のお彼岸に逝かれました。嘘のようなお別れですが“川柳は愉しいよ”と、声がします。俊夫さんからも力を頂き有難うございます。ご冥福をお祈ります。
2: ようこそ川柳広場へ 2013年03月31日(日) 午前10時35分
めぐ 様
いつも「川柳広場」を楽しみになさって下さり、ありがとうございます。
ブログも随時更新するよう、頑張りますので、これからもよろしくお願いいたします。
俊夫様の訃報、驚いています。とても軽快で楽しい句を葉書でお寄せ下さっていました。
面白くて、いつも楽しみでした。先生方も楽しみにされていたので、驚かれ、寂しく思われると思います。
本当にもう、俊夫さんのお葉書が届かないのかと思うと寂しく残念で、でも、ずっとご投句頂いていました。川柳を愛して下さっていた事を、川柳が愉しみでありました事を嬉しく思います。
ご連絡ありがとうございました。
ここからではありますが、ご冥福をお祈りいたします。
桔理子