▼ 2012/10/08(月) 第227回10月6日放送
■入選句
題『専門』横文字を並べただけで専門家
専門店それしか出来ぬ店も有り
いっちょかみ何でも仕切る評論家
小さな文字注釈だらけの専門書
たらればを専門にして生きている
題『自由吟』
将棋指し碁も打ち川柳ひねります
これだけは今日やりましょう出来て吉
さようなら大きな声でそれを言う
■川柳ヒストリー
折角の世の中草臥れてはならず 椙元紋太井上剣花坊(けんかぼう)に始まる新川柳運動を更に推進して田中五呂八(ごろ
はち)は、『川柳は詩である』と提唱したのが大正時代。しかし、間もなく石原青龍
刀(せいりゅうとう)らが『川柳は詩ではない』と反論。『川柳詩論』『川柳非詩論』の
対立の中で、明日の川柳を如何にするかの声が高まり、『川柳は川柳なり』の意
見が生まれたが、理論として成立する言葉とは思えないので、昭和三年、椙元紋
太(すぎもともんた)が『川柳は人間である』と言って、詩、非詩の対立を整理した。
■選者の一句
国民はねじれ選んだこと忘れ 正明☆11月のお題は『侍(さむらい)』 10月30日締切りです。
☆12月のお題は『12月を感じさせるもの』 11月30日締切りです。
今回の特選句『堂々と媚びぬ白寿の御発言』。
なんて潔い一句だろう、と思いました。しかも、なんてスッキリまとまっていて!
こんな風に歳を重ねたいです。