▼ 2015/07/11(土) 第370回7月4日放送
■入選句
題『看板』ウインドの見本のカツはデカかった なごみ
看板を背負って走るバス電車 野薫
シャッターを閉めた看板薄くなる 益弘
看板のモデル私によく似てる 佐知
看板と云われてからの長い尻 喜明
にぎわいを看板だけが覚えてる 恭子
題『自由吟』
幸運が偶然やってきたのです 隆太
父の日の一日だけですむ行事 かほる
まわる寿司ハイタッチして子はケーキ 重子
■選者の一句
安らぎの緑陰 風と雉の声 正明☆ 8月のお題は『疲労』 7月末日締切りです。
☆ 9月ぼお題は『誤解』 8月末日締切りです。
☆ なお『自由吟』は随時、募集しています。
今回の特選句『看板が一見さんを寄せ付けぬ』
『看板』というお題でしたので、同じ発想の句が多かったです。その中で
この句は良い見付けをされた句だなと思いました。
『看板』に、いろんな姿の浮かぶ句だと思います。
『一見さん』という言葉で私が真っ先に浮かんだのは京都の花街です。
先斗町とか祇園のお茶屋さんですが、でも、それだけではないでしょう。
料亭や老舗、その『看板』に品格があってなかなか入りにくい、軽々しく
入っちゃいけない気がする、そんなお店が浮かんできます。
まさに門前払い。(^_^;)その看板の前で尻込みする人、悠々と入って
いく一見さんじゃない人、想像が膨らむ楽しい一句だと思います。