▼ 2014/10/25(土) 第330回9月27日放送
■入選句
題『遠い』遠い日のかん声のこる運動場 恭子
遠くまで来たのだろうか痩せた犬 ちあき
約束をしたのにいまだ着かぬ恋 無球
悪口はちゃんと聞こえる遠い耳 敏晴
万発の花火対岸まで揺らぐ 氷筆
古里をたどれば遠い君の影 栄
題『自由吟』
外食に飽きて恋しいママの味 重子
黙祷後君だれ続くクラス会 節城
無縁墓処理でご先祖迷う宙 喜明
■選者の一句
野仏の背に添うて咲く曼珠沙華 敏子☆11月のお題は『指示』 10月末日締切りです。
☆12月のお題は『宝石』 11月末日締切りです。
☆なお『自由吟』は随時、募集しています。
今回の特選句『遠くまで見えた自慢の目がかすむ』
小さい字が読めない…初めて『老眼』を意識したのはいつ頃でしょ
うか。まさか…と、ひどくショックでした。だからでしょうか、この句は
とても心に響きました。私はもともと近眼なので、それでもショックだ
ったけど、『目は良いの』と自負されていた方はきっと、もっと残念な
んじゃないかな、と思います。
何気ない日常をリズムよく詠まれた佳句だと思いました。