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2014/10/25(土) 第330回9月27日放送

特選句 

     遠くまで見えた自慢の目がかすむ              有子

入選句

   題『遠い』
     遠い日のかん声のこる運動場                恭子
     遠くまで来たのだろうか痩せた犬             ちあき
     約束をしたのにいまだ着かぬ恋               無球
     悪口はちゃんと聞こえる遠い耳               敏晴
     万発の花火対岸まで揺らぐ                  氷筆
     古里をたどれば遠い君の影                   栄
   題『自由吟』
     外食に飽きて恋しいママの味                 重子
     黙祷後君だれ続くクラス会                  節城
     無縁墓処理でご先祖迷う宙                  喜明

          

選者の一句

    野仏の背に添うて咲く曼珠沙華               敏子

 

    ☆11月のお題は『指示』         10月末日締切りです。
    ☆12月のお題は『宝石』         11月末日締切りです。

    ☆なお『自由吟』は随時、募集しています。



   今回の特選句『遠くまで見えた自慢の目がかすむ』

    小さい字が読めない…初めて『老眼』を意識したのはいつ頃でしょ
   うか。まさか…と、ひどくショックでした。だからでしょうか、この句は
   とても心に響きました。私はもともと近眼なので、それでもショックだ
   ったけど、『目は良いの』と自負されていた方はきっと、もっと残念な
   んじゃないかな、と思います。

   何気ない日常をリズムよく詠まれた佳句だと思いました。