ようこそゲストさん

ようこそ川柳広場へ

2014/07/29(火) 第319回7月12日放送

特選句 

     我が家には無い個人的自衛権               敏晴

入選句

題『布団』
     順番を違えず子らに親ツバメ              はるママ
     知らぬ間にあなたの傍に運ばれて             佐知
     必着で届ける便はプロポーズ                としや
     給料の明細だけを運ばされ                 英明
     それぞれのドラマ運んでバス走る             あつ子
     先人の知恵が運んだ巨大石                 益弘
     しあわせを小さく分けて運ぶ蟻            おーちゃん
                                       
題『自由吟』
     原色のままを通してまだ独り                 重子
     ほどほどの余白作って夫婦愛                無球
                                  

楽々川柳

   『一字空け』について

   川柳を投句する場合、基本は字の間隔を空けないで詰めて記入します。

   私の句を例にしますが、例えば『ざるで受け氷を三つ初夏の味』と書いて出
  句します。『ざるで受け 氷を三つ 初夏の味』とは書きません。
   また、『カーテンに透けて明るく弾む声』の場合、
  『カーテンに透けて  明るく弾む声』としたい気もしますが、基本は詰めて書
  きます。(この句の場合は空ける必要なないですが!)(^_^;)

   しかし、あくまでも基本です。実際、テクニックとして『一字空け』されている
  方もおられるし、句は自己主張でもあるので、どうしても、こう読んで欲しい、
  この五字を強調したい!という場合は、一字空けされる方もいます。
   基本は詰めて書く、しかし、どうしても、という場合は『一字空け』は許容範囲
  という事になると思います。

   ただし、基本重視の大会もあるので、入選句として発表された時、詰めて書
  かれた状態で活字になる場合もあると思います。

    

選者の一句

    眠るまで降り止まないで欲しい雨               敏子



   
    ☆8月のお題は『洗う』             7月末日締切りです。
    ☆9月のお題は『遠い』             8月末日締切りです。


    ☆なお『自由吟』は随時、募集しています。



  今回の特選句我が家には無い個人的自衛権

   今の世相を取り入れて、ユーモアのある川柳ですね。

   『集団的自衛権』については重く、論議の絶えない内容ですが、川柳人の
  手に掛かると軽みとユーモアで、フッと笑える川柳になるのだなあと思いま
  した。
   『女系家族?』なんて思ってしまいましたが、つい反射的に『言い返してし
  まった』り、言い訳しようものなら…(^_^;)
   我が家には『自衛権』なんて無いんです!と、訴えられています。

   今の言葉を上手に取り入れて、でも、川柳っぽく軽みとユーモアのある楽
  い一句です。楽しいですけど、わはは、でなく、いろいろ含みを感じて、なお
  クスリと笑えるのがお上手だなあと感心しました。