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2014/07/29(火) 第318回7月5日放送

特選句 

     震災の忘れられない水運び                 有子

入選句

題『運ぶ』
     伝書鳩幸せ運びクックックッ                 清香
     倦怠期離婚用紙が往き来する               節城
     幸せな風を運んだブーメラン                喜明
     お茶運ぶお盆が客を仕分けする              英樹
     この種を持ってあなたを咲かせなさい            葵
     運筆のかすれ具合の奥ゆかし               氷筆

題『自由吟』
     探し物忘れた頃に出る不思議              かほる
     時は金ならばオイラも大富豪                幸二
     父の文捨てられもせずそっとなで            瑠璃子


楽々川柳

   お便りコーナー
   寄せて頂いたお便りを時間の限り紹介させて頂きました。
   楽しいお便り、川柳の事、近況報告、励ましの言葉、本当に嬉しいです。
   『川柳広場』楽しんで頂けて、嬉しいです!!!

   また、川柳に関する疑問・質問を受け付けています。
   こんなこと、聞いて良いのかしら?って思われる事も本当はとっても新鮮
  な事だったりします。
   私たちも勉強になります、どしどしお寄せ下さい!(#^.^#)


   

選者の一句

    夢を見る父と息子のコクピット               夏牛



    ☆8月のお題は『洗う』             7月末日締切りです。
    ☆9月のお題は『遠い』             8月末日締切りです。

    ☆なお『自由吟』は随時、募集しています。




  今回の特選句『震災の忘れられない水運び』

    来年、阪神淡路大震災二十周年です。
    今もその時の話をすると昨日の事のように皆、話します。断片的ですが、
   強烈に刻まれた記憶は薄れる事がないのです。

    『忘れられない水運び』

    経験のない人には何の事だろう?と、思われるかも知れません。私自身、
   三木市在住でしたから震度5で、もの凄く揺れましたが、水道やガス、電気
   が止まるという事はありませんでした。ですから、ピンと来なかったのです
   が、敏子さんは神戸市に住まわれていて、この句を読み、『当時の事、いろ
   んな事を思い出す』と言われました。

    『水運び』とは、配給車から水を貰って自宅に運んだ、という震災後の日々
   の出来事です。皆で並んで水を配給してもらい、真冬の寒さの中、重い水
   を懸命に運んだ、というのです。

    当事者にとって、色褪せない時事川柳です。語り継がれるべき川柳なの
でしょう。