■入選句
題『驚く』へそくりを妻が見つけた夢を見た 敏明
大仰に驚いてやるだまし舟 氷筆
近所では僕より顔の広いポチ おーちゃん
開票し あっと驚く当選者 めぐ
神信じ愛を信じて何故奈落 喜明
かまどでも米が炊けると驚く子 まこと
あの人がまだ生きている年賀状 行兵衛
題『自由吟』
港にてうたうよ孫と赤い靴 朋子
よどみなく杯あげ酔いを自覚せぬ としや
ボールペン使い切ってのすっきりさ 寿
■投句の宛先
☆ 葉書・封書 〒673-0493 三木市エフエムみっきぃ☆ Fax番号 0794-86-1761
☆ e-mailアドレス melbo@fm-miki.jp
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今回の特選句『なにくそと地球の端にしがみつく』
川柳は口語体で作る。川柳と俳句との違いの一つだと思います。
この句の『なにくそ』、俳句では決して使わないでしょう。『なにくそ』
どうするのか、と言うと『地球の端にしがみつく』のです。
面白いなあと思いました。
とても抽象的で『何に』『何故』『何があったのか』といった事柄を
一切、はっきりと書かれていないのですが、読み手は思わず自分
自身の何かと重ねてしまう。妙に納得して過去の経験、現在の立
場等と重ねてしまいます。お上手だなあと感心しました。
『地球の端にしがみつく』 まだまだへこたれていてはいけない、
しがみ付いてやれ!と、身を質す思いです。
(桔理子)