ようこそゲストさん

ようこそ川柳広場へ

2014/06/12(木) 第313回5月31日放送

特選句 

     川の字の匂い覚えている布団                益弘

入選句

題『布団』
     いいところ布団めくられ夢さめる              瑠璃子
     冬晴れに布団も竿で背伸びする              かほる
     今夜またお布団で飛ぶ欧州路                朝子
     座布団にしちゃってごめん旦那さま              葵

                                       
題『自由吟』
     柔らかい言葉で包むボランティア                栄
     翔べぬ身はガイドブックで旅をする              幸二
     見えすぎる眼鏡が怖い朝鏡                 としや
     差別でしょ女性専用車両など                 敏晴
     胃カメラの青い光に切る十字                 英樹
                                  

楽々川柳

   『外国語の使い方』について

川柳の表現は自由なので、差別用語以外は制約がありません。

    とは言っても、外国語を川柳で使用する場合は『覚悟』が要るかも知
   れません。選者がその言葉を知らないと入選出来ない可能性がある、
   という事です。
    かなり一般的な言葉になっている、キュート、とか、ラブ等とか、先日は
   『クリーン』とか『アラーム』とか、お題が出ていましたが、そういった言葉
   だと大丈夫ですが、あまり一般的でない外国語もしくは固有名詞を川柳
   に使用する場合は『没になる可能性』を念頭に入れておく方が良いと思
   います。

    でも、川柳は心を吐く文芸ですし、使ってはいけないという訳ではあり
   ません。
    私も(没でもいい)と思って『アンニュイ』とか、SF詩人と言われている
   『ブラッドベリ』の名前を使った川柳を出句して入選した事があり、とても
   嬉しかった事があります。

    

選者の一句

    もう一度翔ぼうと思う白い風               桔理子


   

    ☆7月のお題は『運ぶ』             6月末日締切りです。
    ☆8月のお題は『洗う』             7月末日締切りです。


    ☆なお『自由吟』は随時、募集しています。



  今回の特選句川の字の匂い覚えている布団

    何ともほのぼのしていて、誰にでも情景がよく分かる川柳です。
    一瞬にして、ニコッとしてしまう川柳ですが、何度か読み返していると少し
   切なくなって来たり…。

    奥深くて、とても素敵な川柳です。
    川の字で寝ていた頃の、その子は成長して、もう、巣立っているのでしょ
   うか。
    懐かしく、ちょっと切なく、大切な時間を知っているお布団。

    味わっていると、ちょっとうるうるしてしまいました!

2014/06/12(木) 第312回5月24日放送

特選句 

     子供部屋夢しぼんだり開いたり            英明

入選句

題『魚』
     ご先祖が小さく部屋の隅にいる                葵
     哲学の部屋と名付けた我がトイレ             英樹
     子供部屋仲間に入れて母さんも              清香
     大家族部屋の狭さが愛強め                 節城
     寝起きする私の部屋も若ぶりに               めぐ
     片付ける私の辞書にない言葉                恭子
     休肝日部屋の空気も眠ってる             はるママ


題『自由吟』
     時間通り来ないあなたがバスで来る            佐知
     脆い骨畳んで生きた母の逝く                としや


楽々川柳

   お便りコーナー
   寄せて頂いたお便りを時間の限り紹介させて頂きました。
   楽しいお便り、川柳の事、近況報告、励ましの言葉、本当に嬉しいです。
   『川柳広場』楽しんで頂けて、嬉しいです!!!

   また、川柳に関する疑問・質問を受け付けています。
   こんなこと、聞いて良いのかしら?って思われる事も本当はとっても新鮮
  な事だったりします。
   私たちも勉強になります、どしどしお寄せ下さい!(#^.^#)


   

選者の一句

    欲の船足元見えぬ仮分数             夏牛




    ☆7月のお題は『運ぶ』             6月末日締切りです。
    ☆8月のお題は『洗う』             7月末日締切りです。

    ☆なお『自由吟』は随時、募集しています。



  今回の特選句『子供部屋夢しぼんだり開いたり』

    とてもよく分かる句で、共感できて、語呂も良くて、しかも新鮮な気が
   しました。私が作りたかった句を作って下さった、って気がします!
    子ども達が大きくなるまでにどれだけの夢が開いて、しぼんで、挫け
   たり、立ち直ったり、いろんな事があって。
    まず『夢しぼんだり』から来てるのが、本当にそうだな、って思いました。
    『夢開いたりしぼんだり』よりも好きだと思いました。

    十七音字の川柳ですから、こんな言葉の並び替えでも、句が生き生
   きする気がします。

2014/06/07(土) 第311回5月17日放送

*特選句 

     明日はある逆光線に負けぬ部屋              喜明

入選句

題『部屋』
     カーテンを変えて夏色ティータイム             朝子
     海見える人のいぬ部屋鈴の音               翔空
     子も巣立ち友とあき部屋食事会             瑠璃子
     温泉と部屋食の宿パラダイス                 めぐ
     子の部屋は立派書斎はダイニング              葵
     背伸びして拡げた手足あまる部屋               寿


題『自由吟』
     賛否同数議長の妻が却下する               としや
     ほころびて静かにできぬ若葉萌え              重子
     仮設部屋神戸の子等の桜の絵               節城                            


川柳ヒストリー

     反省に今朝の化粧がのって来ず          森中恵美子

    森中恵美子さんは『番傘』本社の副幹事を務められながら、各地の大会
   の選者として飛び回っておられます。
    ご存知の方、ファンの方も多くおられると思います。
    この句は、恵美子さんが岡山県津山市にお住まいだった頃、初めての入
   選句です。選者は岸本水府。
    どのような反省だったにしろ大きな事になると化粧の手すら平常どおり
   には動かないもの…若い女性の心を表現した句と思われます。
    自分の心を素直に詠った句は五十年以上経った今も生き生きと伝わっ
   てくるものです。

    『この句は、津山の番傘の句会に出席していた頃、毎月「番傘」を渡して
   くれる方が「えみちゃ~~ん!一句入ったでー!」と喜んで届けてくれまし
   た』と、話しておられたそうです。
 
          

選者の一句

    実感はないまま地動説を生き             正明

 

    ☆6月のお題は『布団』           5月末日締切りです。
    ☆7月のお題は『運ぶ』           6月末日締切りです。

    ☆なお『自由吟』は随時、募集しています。



   今回の特選句『明日はある逆光線に負けぬ部屋』

    『明日はある』…どのような思いで上句を詠まれたのでしょうか。『逆光線
   に負けぬ部屋』と続きます。
    この句は一気に読んで、味わいたい句です。
    心象句だと思います。強い光が窓から差し込んで、凹むような事があっ
   たのでしょう、しかし、負けない!と、自分自身を鼓舞しているのです。

    強い光と、心の闇の部分が形として見えるような、インパクトのある句で
   す。『俺は負けない!』と、睨みつけている様な…!
    力強い一句です。

2014/06/07(土) 第310回5月10日放送

特選句 

     古民家の秘密が眠る隠し部屋               敏晴

入選句

題『 部屋 』
     愛を呼ぶ そんなお部屋にしたい居間           清香
     部屋住みの娘が戻る世は不況               としや
     回復が見えて部屋がえ外は春                令子
     隅っこにゴミと秘密がたまってる               佐知
     何にでもすぐ手が届く四畳半                 益弘
     部屋に灯がついてる仮面軽くなる              重子 
                                              
題『自由吟』
     マンガ本読んで憲法考える                  めぐ
     あの写真剥がしてみたが捨てられず             寿
     葉桜に春の名残りの花一輪                瑠璃子

                      

江戸川柳

    土俵入りまけるけしきが見へぬなり

    安永9年(1780年)『柳多留15篇』、江戸時代の相撲人気を詠んだ川柳です。
    土俵入りには、大相撲ファンの方なら説明するまでもなく、横綱土俵入、太刀
   持、露払いを従えて、横綱が土俵中央で、雲竜型か不知火型で行う土俵入りと、
   大関以下幕内力士が東西に分かれて土俵周辺をめぐる土俵入りとがあります。

    この句の土俵入りは、後者の土俵入りの事です。

    相撲史によると当時人気だった谷風・小野川が初代横綱に昇進したのは、こ
   の句の9年後になります。人気に押されて横綱という地位を作ったのだと思れ
   ます。

    『幕内土俵入りの力士を見ると、みんな強そうじゃないか。負ける気がしない
   (負ける気色を見えぬ)、という、贔屓の観客の心を詠んだ句でしょう。国技館は
   無い時代ですから、雨が降れば順延、晴天十日の場所、だったそうです。


選者の一句

    ひと言に思い揺れてる春の川            ヨシヱ
   



    ☆6月のお題は『布団』         5月末日締切りです。
    ☆7月のお題は『運ぶ』         6月末日締切りです。                          

    ☆なお『自由吟』は随時、募集しています。



   今回の特選句『古民家の秘密が眠る隠し部屋』

    かつての旧家と呼ばれる家には隠し部屋、という物があったそうです。
    『隠し部屋』とは、少し暗いイメージがあって、そそられます。そこには『秘密』
   が『眠っている』。
    何とも気になる川柳です!古い時代の日本独特の世界ですね!
    立派な佇まいの古民家ですが、そこには『隠し部屋』があって、決して表には
   出す事の出来ない秘密があった、らしい。どんな秘密だったのだろう?
    十七音字の中に、想像力を掻き立てる、色や空気も感じさせる、とっても面白
   い川柳だと思います!

2014/05/31(土) 第309回5月3日放送

特選句 

     カプセルも企業戦士の部屋である                益弘

入選句

題『部屋』
     子供部屋カベ一面にプロマイド                野薫
     焼き肉も煙草も禁止マイホーム                 葵
     反抗期ドアーのノブが重くなり                なごみ
     バリアフリー段差求めてたたら踏む             としや
     スピーチの練習部屋を閉め切って             かほる
     政治家の笑顔の奥の隠し部屋                英樹
     十畳の団欒場所が犬の部屋                  めぐ
                                       
題『自由吟』
     上擦った見舞いの口を警戒す                 令子
     春ですよ旅の鞄に靴弾む                     栄
                                  

楽々川柳

   『選者の心得』

    私の質問をさせて頂きました。
    最近、句会の選者をする事があり、若輩…と言っても川柳を始めて
   もう八年。逃げられません(^_^;)
    そこで、選者としての心得を伺いました。皆さまも参考になれば、と
   思います。

    まず、選者の責任は主催者側と本人、半々です。

    主催者側は「この人に」と推薦され、役員相談の上、お願いします。
    ですから、選者に選ばれた場合は余程の理由がない限り受けて下
   さい。
    受けたら、一生懸命『選』をする、は、当然ですが、出来れば『好き
   な句』より『良い句』を選びたいものです。といっても、結局『好きな句』
   を選んでいる事になると思いますが、

    ① 有名句に似た句を選ばないようにする
    ② 誤字・脱字の句は選ばないように気を付ける
    ③ 語呂、リズムの良い句を選ぶようにする

    でも、選ぶ基準は本人です。いつも同じような句を選んでいると『あ
   の人はこういう句を好む』と言われたりしますから、やっぱり気を付け
   たいですね!
    披講をする際は、自信を持って(いるフリをして!)作者が呼名し易
   いように、リズムよく、はっきりと読み上げて下さい。

    だそうです…。(うえええ~ん!)
    でも、結局『慣れ』だと思います…。機会があればどんどん場数を踏
   むようにして、ひたすら慣れましょう!!!

    

選者の一句

    不確かな時間旅した君遠く               桔理子


   
    ☆6月のお題は『布団』             5月末日締切りです。
    ☆7月のお題は『運ぶ』             6月末日締切りです。


    ☆なお『自由吟』は随時、募集しています。



  今回の特選句カプセルも企業戦士の部屋である

    『カプセル』とは、私には馴染みの無い『カプセル・ホテル』の事です。
    兄が大学時代、終電に乗り遅れると利用する事がありました。そうか、
   社会人の方の利用が主なのだと、初めて気付きました。
    部屋、というお題で『カプセル・ホテル』。企業戦士とは、本当に大変
   なのだと改めて思い、この句を選ばせていただきました。
    夏牛さんは正に企業戦士だったそうで、懐かしい、と、非常に納得さ
   れていました。

    『企業戦士』という強く、たくましい言葉と『カプセル』という日常。
    ちょっと哀愁も漂って、でも、頑張ってきたお父さん達に感謝の想い
   も湧く一句です。