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2014/02/16(日) 第298回2月15日放送

特選句 

     好きと言うにおいがほしい片思い              清香

入選句

題『匂い』
      味噌汁が優しく起こすありがたさ              葵
      誘惑に負け追いかける焼芋屋             ひろこ
      懸命に生きる命の匂いする                野薫
      匂いますあなたが傍に居る如く              頼夫
      好い人の匂いに出会う花の径               英樹
      舞妓はんの匂い袋に酔いました             良種



題『自由吟』
      長旅もまだ先がある道を行く                 栄
      古稀祝い四年大学願書出す                めぐ
      カバーした本が気になる妻の書架             敏晴
                            

川柳ヒストリー

     大袈裟に驚いてやる親心        西島0丸(レイガン)

    『きやり吟社』同人・『東都川柳長屋連』創立者 西島0丸(にしじま 
   れいがん)の川柳をご紹介します。

    雅号の『0丸』の文字が独特です。昭和33年(1958年)、75歳で亡
   くなっていますが、亡くなってから56年が経ち、間違って『れいまる』と
   振り仮名の付いた書籍もあるそうですが、正しくは『れいがん』です。

    よく分かるほのぼのとした句ですが、『大袈裟に』、『驚いてやる』と
   強調されていて、なるほど!と思わせる一句です。

    西島0丸の略歴をご紹介します。
    東京深川区・西念寺の住職で、14歳の頃から俳句、和歌、川柳、冠
   句、都都逸(ドドイツ)、何でも投稿して入選、また、童話作家でもあった
   そうです。
    一時は『きやり吟社』の事務所をお寺に置いていたそうです。

    西島0丸は、川柳人としても優れていましたが、何より、幅のある自
   由な、川柳観の秀でた川柳指導者であった、と言われています。

 
           

選者の一句

    空からの視線に恥じぬ古庭園            正明


 

    ☆3月のお題は『魚』            2月末日締切りです。
    ☆4月のお題は『鳴く』           3月末日締切りです。

    ☆なお『自由吟』は随時、募集しています。



   今回の特選句『好きと言う匂いが欲しい片思い』

    うっわぁ、難しい句だなぁ!…というのが、私の本音です^_^;
    と、言っても、実はとても好きな句です。
    ただ、解釈が正しいのか、心配です。現に、正明さん、ヨシヱさん、と私の
   感想は違っており、ここに書いてしまって良いものか…悩みます。…柳歴浅
   いし、人間もまだまだ未熟なので大きく違っているかも…ですが…(^_^;)

    間違っている前提で、
    『その人の、何か匂いの感じられるもの、気配の感じられるものが欲しい。
   片思いの人の…』
    って、思ったのですが・・・・・。
    片思いの切なさと甘さを詠んだ一句じゃないかなぁ、と思うのです。
    なので、表現が素敵だなぁと思いました。

    間違ってたら、すみません!m(__)m

2014/02/12(水) 第297回2月8日放送

特選句 

     貴方の背危険な匂いだから好き            有子

入選句

題『 匂い 』

    朝市の匂い旅情を掻き立てる                朝子
    古箪笥亡母の匂いが詰めてある             なごみ
    母の手は魔法の匂い持っている                寿
    にんにくをうっかり食べた歯医者の日          瑠璃子
    ほっとする心美人のいい匂い                 益弘
    畳屋が藺草の匂い連れて来る                敏晴
                                              
題『自由吟』

    美しく狂うこの世に恋がある                  喜明
    握手した後にも残るすきま風                  良種
    何度目の冬か小さな二人鍋                 ひろこ

                      

江戸川柳

    まな板をたばこの時にけずらせる

    明和5年(1768年)柳多留3篇の川柳です。
    今でいうリフォームの仕事に来ている大工さんの、休憩中煙草を吸
   っている時、『凹んだ俎板を削って平らにして貰えないかしら』と奥さん
   が頼んでいる、というやり取りを詠んだ川柳です。きっと、この頃、どこ
   にでもある風景だったのでしょう。
    江戸時代も仕事の合間にはキチンと休憩の時間が設けられていて、
   煙草を喫い、お茶を飲んで一服しました。その休憩が終わったら一寸
   この俎板も削って貰えない?という会話があったのでしょう。

    江戸時代、『煙草を喫う事を禁ずる』という禁令が度々布かれ、見つ
   かったら売主も買った者も家財を取り上げる、煙草はどこで喫ってもい
   けない、といった厳しいものでした。今でいうと麻薬取締り、それ以上
   の罪に問われたそうです。
    栽培も禁じられ、隠れて栽培した場合、栽培した土地の代官は罰金
   を支払わなければならなかったそうです。

    しかし、この川柳が作られた頃には禁令もすっかり解かれ、煙草の葉
   や煙管は持参しなくても先方で揃えてあって、それを喫う時代だったよ
   うです。
    もしかしたら、接待の煙草だったから俎板を削ったのかも知れません。


選者の一句

    血の絆愛しく脆く 波を打つ            ヨシヱ

   

    ☆3月のお題は『魚』           2月末日締切りです。
    ☆4月のお題は『鳴く』          3月末日締切りです。                          

    ☆なお『自由吟』は随時、募集しています。



   今回の特選句『貴方の背危険な匂いだから好き』

    『やっぱり危険な香りのする男の人はモテるんでしょうな』などと正明
   さんが言われたのでスタジオは爆笑でした。
    あなたの背中(後姿)、危険な匂いがする…。
    悪い(冷たい?)男だと分かっていても惹かれる…っていう事はよくあ
   る事なのでしょうね。危険な匂い、では、もっと危ない、危うい、という感
   じが強まりますね。
    『匂い』というお題で、この川柳は異彩を放っていました。
    
    ちょっと、くすぐる、面白い川柳だと思います。

2014/02/05(水) 第296回2月1日放送

特選句 

     シャネル5も湿布も匂うシャトルバス            なごみ

入選句

題『匂い』
     よい匂い思わず焼芋買っちゃった            瑠璃子
     うなぎ屋の前でいったん止まりかけ            益弘
     故郷の匂い持ち寄るクラス会               ひろこ
     直感で同じ匂いの人を選り                 英樹
     汗だくの男くささに惚れました                野薫
     牡蠣洗う胸に潮風吹いてくる                 葵
                                     
       
題『自由吟』
     若い人まだ負けられんスマホ繰る              栄
     お茶の間に土足で上がるコマーシャル          良種
     グーチョキパー炬燵の運動春もそこ            めぐ

                                  

楽々川柳

   『お題(兼題)にどう取り組むか』

    出されたお題(兼題)に、どう取り組むのか…。最近は、もう本当に悩
   むので、私にとって目からウロコのお話でした。
    放送も白熱し(って感じたのは私の目下の悩みの種だったからかもし
   れませんが)この場ではサラリとしか書けない事が残念です。(-_-;)

   ①連想ゲーム
    お題について、紙(ノート)に思い付いた言葉、フレーズを書き出してみ
   る。例えば『足』なら、右足、左足、足腰、凧の足、とかなんとか、色々思
   い付くまま書き出してみる。
    すると、思わぬ発想に辿り着いたり、こんな句を詠んでみよう、と繋がっ
   たりします。
   ②喜怒哀楽
    今日の私は『笑おうか』『泣こうか』『怒ろうか』、どの私で句を詠んでみ
   ようか、と、まず設定してみる。
    川柳は十七音字、たった一行の詩ではありますが、案外キチンとした
   ドラマを描けるものなのです。短い一遍の中にドラマがあると、生き生き
   とした川柳になります。
   ③反対の発想
    例えば『長い』というお題だったら、反対の『短い』を浮かべてみると面
   白い句が出来ます。『短い』と作るのではなく、『短くない』と詠んでみる、
   みたいな。

    色々、話されたのですが、こんな感じで…すみません!m(__)m
    でも、こんな風に楽しんで川柳に対峙していきたいですね!!!

    

選者の一句

    鬼追えぬまま 暮れなずむ古稀の坂           敏子




   
    ☆3月のお題は『魚』               2月末日締切りです。
    ☆4月のお題は『鳴く』              3月末日締切りです。

    ☆なお『自由吟』は随時、募集しています。




  今回の特選句シャネル5も湿布も匂うシャトルバス

    思わず吹き出してしまう、でもでも、納得の川柳です!
    シャトルバス、なので、空港間の往復運行バスかな?
    温泉地の旅館の往復運行バスかな?などと色々思い浮かべましたが、
  『シャネルの5番』のような香水のいい匂いもすれば、そういえば案外、湿
  布の匂いも匂ってくる!(#^.^#)
   シャトルバスはそうそう停留所があるわけではないので、かなり密閉さ
  れた空間だし…逃げようがないですね!

    でも、香水も湿布も、どちらも嫌な匂いではないのです。

    発想がとっても楽しくて放送も盛り上がりました。
    さりげなく日常を詠まれた楽しい一句だと思いました!

2014/02/05(水) 第295回1月25日放送

特選句 

     七つ星ひとつはボクの母の星              喜明

入選句

題『七』
    七十路から始めた川柳四苦八苦               寿
    七転び八起きといえば都合よく               益弘
    虹色のセーターを編む冬の夜                有子
    七ならべジョーカーどこで笑うのか             清香
    歳だねと言いつつ達者喜寿傘寿            はるママ
    揺れ動くこころを叱る北斗星                 英樹
                                            
       
題『自由吟』
    元気だけあればいいよと陽が沈む              葵
    テレビ消ししばらく娘ヒロインに               敏晴
    忍ぶ恋窓にピンクのシクラメン                光子
                                  

楽々川柳

   お便りコーナー
  寄せて頂いたお便りを時間の限り紹介させて頂きました。
  楽しいお便り、川柳の事、近況報告、励ましの言葉、本当に嬉しいです。
  『川柳広場』楽しんで頂けて、嬉しいです!!!

  また、川柳に関する疑問・質問を受け付けています。
  こんなこと、聞いて良いのかしら?って思われる事も本当はとっても新鮮
 な事だったりします。
  私たちも勉強になります、どしどしお寄せ下さい!(#^.^#)


   

選者の一句

    病名が判ってからの予定表              夏牛



    ☆3月のお題は『魚』               2月末日締切りです。
    ☆4月のお題は『鳴く』              3月末日締切りです。

    ☆なお『自由吟』は随時、募集しています。





  今回の特選句『七つ星ひとつはボクの母の星』

    七つ星、北斗七星の事です。辞書に『一昼夜に12方を指すため、古来
   これによって時を測った。』とあります。春夏秋冬、必ず夜空に輝く星座で
   す。
    見上げれば夜空に簡単に見つける事が出来る七つ星。説明なんて要ら
   ないですね!

    優しくて少し切ない、とても美しい一句だと思います。

    お母さんって、生きている時も亡くなってからも本当の無償の愛で見守っ
   てくれている存在なんですね。昨今、そうでない事件を耳にすると、良い母
   であった事の幸せをしみじみ有り難かったと思います。

2014/01/22(水) 第294回1月18日放送

特選句 

     正直をお宝にして八十年                 翔空

入選句

題『七』
      雨上がり過不足のない虹が出る            益弘
      七癖を越えて人間らしくなる               重子
      虹の橋往復切符亡夫を見に              瑠璃子
      七輪に火をおこします恋心                清香
      江戸の町お七の恋が焼きつくし            なごみ
      七つの子想う烏の優しい目                朝子
      七色の抱負密かに期する古稀           はるママ



題『自由吟』
      忘却は次のやる気を生む卵                節城
      もう泣かぬ後ろも向かぬ里の駅             英樹
                            

川柳ヒストリー

     仮説棟ながい疲れを干している     白川夜船(ヨブネ)

    阪神・淡路大震災から19年。震災当時の事を伝える川柳を紹介します。
    今回は震災そのものではなく、被災生活を詠った句です。

    作者は、大正4年(1915年)生まれの西宮市山口町の白川夜船(シラカワ
   ヨブネ)さん。
    平成10年(1998年)発行・全日本川柳写真年鑑の句です。
    仮設住宅での生活の句です、貴重な資料と言えるでしょう。

    ながい疲れを、仮説棟の物干し場に見つけた川柳眼に感服します。
    震災後の生活句は、震災そのものの烈しさと違った『ながい疲れ』があ
   ります。
    東日本の大震災においても同様の事ですが、原発事故に隠れて震災
   被害の各地の報道が少ない気がします。報道だけでなく画像、書籍等で
   震災の実態、震災後の生活を伝えられたらと思います。

 
           

選者の一句

    ひとつだけ変わろう 白みかけた空         桔理子


 

    ☆2月のお題は『匂い』           1月末日締切りです。
    ☆3月のお題は『魚』            2月末日締切りです。

    ☆なお『自由吟』は随時、募集しています。



   今回の特選句『正直をお宝にして八十年』

    年の暮れ、お正月は何となく今までの自分自身の軌跡を振り返ってり
   します。作者の方も振り返られたのではないでしょうか。そして、私は『正
   直』に生きてきた。と、思われたのではないでしょうか。

    とても素直な印象を受ける句ですが、シンプルな句の中に『正直に生き
   てきた』 『正直であることを宝として生きている』 という自負のようなもの
   を感じます。好きな句だなぁ!と思いました。

    装飾のない句に、真っ直ぐな姿が思われてすんなりと入ってくる佳句だ
   と思います。