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2016年6月の日記

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2016/06/11(土) 第419回6月11日放送

特選句 

     跳び越える筈だったんだ松葉杖       千恵子

入選句

   題『越える』
     越えて来た裏人生にある絆            恵
     子が親を越えてうれしく歳をとる        益弘
     これでもか余震の波が越え攻める       受身
     坂越えりゃ楽になるよとだまされた       隆太
     国境を越えてもそこにある地獄         恭子
     乗り越えた苦労が語る優しい目       喜佐男
   題『自由吟』
     血圧の機嫌がよくて廻り道          わか子
     遊び癖ついた影です月笑う           喜明
     こだわりを捨てて老後を軽く生き       かほる

 

選者の一句

    間違いを労る嘘と老は知る            正明


    ☆ 7月のお題は『スタート』    6月末日締切りです。
    ☆ 8月のお題は『山』       7月末日締切りです。    

    ☆ なお『自由吟』は随時、募集しています。
 

投句の宛先

    ☆ 葉書・封書   〒673-0493 三木市エフエムみっきぃ
    ☆ Fax番号     0794-86-1761
    ☆ e-mailアドレス  melbo@fm-miki.jp
    ☆ ブログ・コメント欄
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   今回の特選句『跳び越える筈だったんだ松葉杖』

    思わず笑ってしまいました!いえいえ『松葉杖』ですから笑い事で
   はありません、でも、本当に楽しい一句です!

    笑ってしまうのは『松葉杖』とまで行かなくても大なり小なり経験が
   あるからです。これくらいなら大丈夫、行ける、行けた、行けたはず、
   楽勝!と思ったのに…。年齢という悲哀が漂っていますが、笑い飛
   ばしてしまいそうな一句です!

    『松葉杖』と、ガツンと持ってこられた事がこの句を引き締めていて、
   生き生きとさせていると思います。

    失敗しても、川柳人は「あはは」笑って一句です!

2016/06/04(土) 第418回(第16回みっきぃ賞発表)6月4日放送

    全快の日に日に用が殖えてくる           椙元紋太

27年12月~28年5月 みっきぃ賞ノミネート句

     仲直り団子の串を枕元                 翔空
     ケンカした昨日みんなが忘れてる           隆太
     虹色の風船飛ばす春の朝              なごみ
     ビザなしで今年も来たよ渡り鳥            恭子
     はやぶさは英知とロマンのせてとぶ         恭子

     下宿代払わぬやつがいる二階         おーちゃん
     ふんぎりがついたか二階降りてくる        かほる
     降りてみて二階の用を思い出し           孝志
     ローン終え二階の子等は巣立ちする          寿
     母という根元はタフでやわらかい         寿美代

     生花の根元髭出し強いなあ             めぐ
     担当者替われば優しくなる役所           無球
     聞き役で楽しく過ごす喫茶店            堅坊
     遺言に思わず書いた尊厳死             洋子
     迷ったらお茶の一杯召し上がれ           めぐ

     木漏れ日の詩は鉛筆書きがいい         真理子
     ブーイング浴びて夕陽が青くなる         喜八郎
     申年に良く見 良く聞きしゃべりたい         富夫
     私には立派な恋は似合わない            野薫
     逆流の日もあり僕の血は若い           真理子

     爺さんと言われるたびに老いてくる         英樹
     聞こえずに微笑している老いの耳          堅坊
     一言のジョークが放つ静電気           わか子
     一の矢を二度も三度も撃てる妻          としや


みっきぃ賞発表

    『みっきぃ賞』の選考は、選者4人と私、5人で行いました。
    各自持ち点5点でこれこそ!と思う句を選び、投票する方法です。
    今回は評が割れたにも拘らず、3点句が3句あって、この3句に順位
   を付けなければいけなかったのですが、何度も同点を繰り返し、激戦
   の末、決定しました。


   最優秀みっきぃ賞
    迷ったらお茶の一杯召し上がれ         三木市   めぐ
    『迷う』というお題でのこの句は、やさしくて、ホッとする一句でした。
   『迷う』時の対処法を句にされた事の『見付け』の良さと、何と言っても
   やはり『優しい心遣い』に選者の心が惹かれたと思います。
    おめでとうございます!

   優秀みっきぃ賞
    母という根元はタフでやわらかい       神戸市   寿美代
    『根元』は母、という句は他にもありましたが、『タフ』で『やわらかい』
   という表現は『母』を見事に詠っておられたと思います。とても新鮮で、
   凄いな!と思いました。
    おめでとうございます!


  他、選者のお気に入りの一句
    『聞こえずに微笑している老いの耳』           正明さん
    よく分かる、と、正明さん。『微笑している』という表現にお人柄がう
   かがえて、句の内容には切ない心情も含まれているけれど、ホッと
   させられる一句だと思います。

    『一言のジョークが放つ静電気』            ただじさん
    軽いジョークの様で鋭い所を衝いたモノだったのでしょうか。ビクッ
   としたのか、ドキッとしたのか。その一瞬を『静電気』と表現されて、
   素晴らしいと思いました。

    『ビザなしで今年も来たよ渡り鳥』           敏子さん
    伊勢志摩サミットでテロ対策の強化をされました。英国のEU離脱
   で難民問題も浮上しました。日本が、世界が揺れる中、どこ吹く風で
   渡って来る渡り鳥。優しい視線の内にピリリと風刺がのぞく一句と思
   います。

    『下宿代払わぬやつがいる二階』          ヨシヱさん
    『下宿代』を払える筈なのに払わず、涼しい顔をしてご飯を食べて、
   当たり前のように二階の部屋を占領している…。思わず笑える川柳
   らしい一句です!愛情と心配とこもごもの気持ちが入り混じった『や
   つ』、同感です!

    『木漏れ日の詩は鉛筆書きがいい』              桔理子
    この句を説明しようとすると伝わらないのでは?感じる句だと思い
   ます。私は、さらさらと木漏れ日が降ってくるような情景が浮かびまし
   た。『鉛筆書きがいい』…素敵な一句です。


   次回の『みっきぃ賞』発表は12月初旬を予定しています。
   6月11月に発表した「今日の一句」から選ばせて頂きます。
   私たちも一生懸命頑張ります!
   ご投句、コメント、お寄せ下さいませ!


   これからもどうぞよろしくお願いいたします。